｛弱虫ペダル｝勝利の女神の奮闘記 NO.5 (ページ33)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:35,099 hit

・ページ33

雛「泉田…さんっ！」

私たちの横を下がって行く泉田さん
その顔は歪みながらも“やりきった”という顔だった

山に入る残り数kmで私たちは箱学に追いつかなければいけない
追いつけなきゃ…私たちに勝利はない！

今「ハコガク5番を切り離しましたァ！！距離開いてます！」

その距離…700mはある

小「今泉くん！！鳴子くん！！雛虎さん！！」

今「あぁ」

鳴「ワカっとるがな！」

雛「離されたなら追いつけばいい！」

今「ショートローテーションで行くぞ小野田！
20秒ごとに先頭交代だ！」

小「うん！！」

鳴「死ぬ気で回せ最後の役目や！！」

雛「見せるよ全力！！」

今「運ぶぞオレたちのジャージを！！」

鳴「山の手前までに…」

小「ハコガクに追いつくんだ！！」

鳴子くんが先頭に出て引き始めると肩に手が乗る

金「下がれ1年よくやった」

「「「「え…」」」」

放心状態の私たちに金城先輩は続ける

金「小野田，今泉，鳴子，雛虎…
最後のオーダーだ
ペースを上げて箱根学園との差を詰める！
山に入る手前で…チームを切り離す(・・・・・・・・)！！」

覚悟してた…分かってた事だけど…
胸がキリキリ痛くなった

雛「下がれ…って」

今「切り…」

鳴「離す…て」

小「それってあのっ」

坂道くんが言い終わる前に先輩方が前に出る

鳴「待って下さい金城さん！
ワイはまだ走れます！
ワイまだ全力出して「鳴子お前なら分かるだろう」」

鳴子の言葉を遮って金城先輩が話し出す

金「今は全力がどうかは問題じゃない
たった2つ
敵に追いつくかそうじゃないか」

「ロードレースは一瞬の判断ミスで勝負にならないほどの差が開く事がある」

「一見なんでもない坂
よくある平坦
それがしばし勝負を分ける
山の手前の何とないこの平坦で
ハコガクはオレたちに…」

「決定的な差をつけようとしてるんだ(・・・・・・・・・・・・・・・・)！
勝負を決めるのはゴール前とは限らない！！」

総北は今…勝つか負けるかの危機的状況
首の皮…1枚なんだ！！