全部一番になりたい R.Y (ページ30)

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涼「ﾊｲ、もしもし」

あ「...」

まさか出てくれるとは思ってなくて

急に焦る。

涼「もしもーしA？」

名前を呼ばれてパッとする

あ「あの...ね...私、結婚するの。」

涼「そっか...幸せになれよ」

あっさりした涼介の反応が嫌

あ「涼介は...新しい彼女出来た？」

どうせ自分の首をしめるだけなのに質問してしまう。

涼「やっと涼介って呼んでくれた。俺も今、新しい彼女が出来て幸せ」

我慢していた涙が溢れてきた

あ「ｸﾞｽ...そっか、良かったね」

涼「A？泣いてるの？」

鼻水をすすって嘘をつく。

あ「ううん、花粉症なだけ」

涼「嘘でしょ。」

あ「うん」

女「涼ちゃーん、買い物終わった。」

可愛らしい女性の声が聞こえて耳を塞ぎたくなる。

涼「待って、すぐ終わるから他の物も見てて。」

涼「ごめん、で何で泣いてんの」

あ「別に、大したことじゃない」

素直に言えない自分が嫌い。

あ「彼女さん待たせてるから、最後にお願い１つ聞いて。」

涼「俺に出来るなら何でもいいよ。」

あ「最後に...最後に『お前なんて大キライ』って言って。」

涼「イヤだ。」

あ「何で？最後のお願いだから言ってよ。」

また涙が溢れてくる

涼「それは、俺に出来ない」

あ「大ちゃんと結婚する前にけりをつけたいの、だからお願い」

涼「お前の事が............................

　 ..............大.......好きだよ。」

あ「何で？何で言ってくれないのよ、これじゃーいつまでたっても

　嫌いになれないじゃん。」

涼「俺はお前が大好き、」

あ「そしたら今の彼女が可哀想だし、幸せなんじゃないの？」

涼「頭下げて、Aと付き合えるようにお願いする

　あと、またAが隣に居てくれたらもっと幸せだな」

好きな人にそこまで言われて嬉しくない人なんていないよ

あ「涼介バカ、嫌いになれないじゃん」

涼「いいよ、嫌いになれなくて、俺は愛してるから。」

あ「ずるいよ、涼介」

涼「今の彼女と別れるまで少しだけ時間頂戴。」

あ「うん、私も大ちゃんに頭下げてお願いしてくるから待ってて」

涼「うん、ずっと待ってるよ」

私も待ってるよ涼介＿＿＿＿＿＿