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あ、簪もある。装飾が桃色、水色っぽいのと青、黄緑っぽいのと紫、濃い青……群青かな？と緑。
……これ忍たまの制服じゃん。偶然にしてはすごいなぁ。
『……あ、』
その隣に少しだけ装飾が豪華な簪を見つけた。小花の飾りと小さな鈴が付いている。
『これかわいいな……』
｢おや、お嬢さんお目が高いねぇ｣
『ッ』
いつの間にかすぐ側まで来ていた店主さんが声をかけてきた。……断じて驚いてなんかいない。
『これ、素敵ですね』
｢ありがとう。これは他のと違って私の手作りでね｣
『そうなんですか！』
なんでも他のは職人が作ったそうで、これは趣味で店主さんが作ったものらしい。素人が作ったものとは思えないそれは、私には並べられている簪の中で一際輝いて見えた。
職人が作ったものとは違い値段もお手軽だ。幸い所持金も間に合うけど……なにせ実習中だ。そんな時に買ってもいいものか、いやしかし後で買うにしても売れたら困る。シナ先生許してくれるかな、でも……
『ん〜〜〜……』
｢何悩んでいるんだい、お嬢さん？｣
『ん？』
店主さんではない人間の声が聞こえて思考が一旦停止した。振り向けば立っていたのは若い男。着物をいい感じに崩していて顔も悪くない。この町の人かな。
『えっと……？』
｢お嬢さん可愛いね。今一人？｣
『は……？』
まって、これってもしや、
『ええ……一人ですけど』
｢それは好都合だ！なあ、俺とお茶でもしないかい？｣
これは！ナンパというやつなのでは！！？！
まっっっさか自分がナンパされる日が来ようとは。この人視力がバカ悪いとかじゃない？
『はあ……』
｢なあいいだろ、団子でも奢るぜ？｣
男がぐい、と顔を寄せてくる。
これはチャンスか、ピンチか。このまま話に乗って一緒にお茶して話を聞き出せれば課題はクリアだ。ただこの人……ちょっと嫌だな。
｢……そんな考え込んでないでさぁ、早く行こうぜ｣
『！』
中々答えを出さない私に痺れを切らしたのか、男は私の腕を掴んだ。
あっ、これピンチです。チャンスじゃありませんピンチです！！無理！！
『は、離してください……痛い……！』
｢抵抗するなって、そんなに力入れてないだろ｣
痛いとでも言わなきゃお前みたいなやつは離してくれないだろ！言っても離してくれないけどさ！！
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蒼葉碧(プロフ) - みむまむにさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます〜！ヽ(^0^)ノ (2020年9月23日 8時) (
レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
みむまむに(プロフ) - すごく好きです！前作から引き続きずっと楽しいです！神作をありがとうございます！！ (2020年9月22日 21時) (レス) id: c45f50d5a3 (このIDを非表示/違反報告)
桜舞姫・蝶月姫(プロフ) - そっかぁ、簪の意味分からないかぁ、、、嫌われている所か....ねっ？ (2020年5月22日 20時) (レス) id: fcb098628f (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - nasiremonさん» ありがとうございます〜！´`* (2020年5月15日 23時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon - すごく面白いです！！ 伊作先輩と鉢屋がかっこいい！ (2020年5月15日 0時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼葉碧 | 作成日時：2020年3月5日 15時
