32 モブは不運厳禁? ページ17
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『布って意外と重いですねえ』
伊作「そうだね……やっぱりもう少し持とうか?」
『いえ、このまま頑張ります。あの二人だってあんなに持ってくれてますから』
今日は保健委員会の仕事の一環で伊作と町まで出かけた。
本来なら保健委員の後輩たちと来るはずだったんだけど新野先生のお手伝いで来られず。私と伊作だけで行こうとしていたら留三郎が
──良かったらこいつらを連れて行け。お前たち二人では何かと心配だからな、主にAの胃が。
なんて言ってくれてありがたくお手伝いしてもらうことになった。推しに心配してもらえたので死んでもいいかもしれない。
まだ慣れてくれないのか、と残念そうな顔をされたけど会ったのはそれが三回目。二回目から十日ほどしか経ってないので許して欲しい。
そして私たちのちょっと先を歩くお手伝いの二人というのが……
伊作「二人とも、重くないかーい?」
喜三太「大丈夫でーす!」
しんベヱ「ぼくたちまだまだいけまーす!」
『無理しないでねー』
「「はあ〜い!」」
用具委員会一年のしんベヱと喜三太だ。
伊作はもちろん二人も私より多く荷物を持ってくれている。頼もしい後輩たちだ。今日が初対面だけど乱太郎から私の事を聞いていたらしく、
──AA先輩!初めまして!
──お噂はかねがねお伺いしてました!
──優しい素敵な先輩だって、乱太郎が!
なんて言ってくれた。ニヤニヤが止まらなくてへへへと笑ってしまったけど気持ち悪い顔はしてなかったと思う。多分。
しかしまあ伊作にしんベヱに喜三太。このメンツ見たことあるんだけど……なんて言うお話だったっけかな。
?「伊作」
『ヒッ』
伊作「ん?ああ、仙蔵!」
背後から聞こえた声に背筋が伸びた。
待って、仙蔵って言った?夢?……お願いだから夢だと言ってくれ。私は先週兵助と顔を合わせたばかりなんだぞ。いや顔を合わせたばかりかデートまがいのことまでしたごめんなさい。
よりによって上級生で一番顔を合わせたくなかった仙蔵?いや無理。見逃して。
仙蔵「こんな所で何を……おや、お前は」
『ア……』
もう逃げられない。
ゆっくり振り向く。私の体は錆びれた機械のようにギギギと音がなっていたかもしれない。
後ろに立っていたのは目がぱっちりしていて、色白で、サラサラなストレートヘアの男。紛れもなく立花仙蔵だった。スタイルいいなクソこっちを見るな……
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黒糖さまでーす - かすてらさん、わかります自分もニヤけてます。 (2023年3月5日 23時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら - 忍たま…子ども向けアニメなのにニヤけちゃう… (2020年9月5日 12時) (レス) id: fce6735151 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - 一般人Nさん» へへ、ありがとうございます。告白されたの初めてなので嬉しいです*˙˙* 雑渡さん出ます!話の順番的にもう少し後なんですがめちゃくちゃ出てくるお話があるのでそこまでお待ちいただければと思います……!> < (2020年2月24日 21時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
一般人N - 初コメ失礼します!大好きです付き合ってください!(( 個人的に雑渡さんが好きだから雑渡さん出してくれると嬉しいなぁ…なんて思ってます!できればで良いので、無視してもらっても構いません!更新楽しみにしてます、頑張ってください!! (2020年2月24日 16時) (レス) id: 3767b6257a (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - リリイさん» コメントありがとうございます!本編ではファンタジー要素を入れる予定は無いので本編終了後、番外編などで書ければと思います。素敵なアイデアありがとうございます^ω^ (2020年2月24日 8時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼葉碧 | 作成日時:2019年12月22日 23時