26 モブとエンカウント ページ29
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『人懐っこいなぁ』
──にゃあ
本日は天気の良い休日。委員会は当番じゃないし先生からの頼まれ事もなし。ひとり会議も終了させてゴロゴロと喉を鳴らす子猫とひたすら戯れる。……が、さっきから人の気配を感じる。
『……お前が連れてきたの？』
──にゃん
否定か肯定か。元平成のJKであろうと一応忍者のたまご四年目なので気配くらいは分かる。最初は小松田さんがまた曲者を迎え入れてしまったのかと思ったけどどこか覚えのある気配。動く様子のないそれに無視するのも耐え難くなって少しだけ戸を開けた。
目だけ覗かせたところ誰の姿もない。近くの木に誰かいる様子もないし隠れてる様子もない。屋根の上だろうか。
『…………誰ですか』
｢なんだ、気づいていたのか｣
──パタン
声と一緒に上から影が降りてきた瞬間思わず戸を閉じた。外から｢こら閉めるなよ｣などと聞こえるけど知りません。閉めます。お前なんて人連れてきたんだよ、と子猫を抱き上げるも子猫はにゃあと鳴くばかり。
いやいや、なんでいるの？ここくのたま長屋ぞ？男子禁制ぞ？……流石に知らないわけじゃないよな？
決心して少しだけ戸を開けて、恐る恐る話しかけた。
『……何故居るんですか』
｢目だけ覗かせて会話しようとは失礼なやつだな｣
『男が苦手って言ったじゃないですか。……ここ男子禁制なんですよ』
｢知ってるさ｣
『シナ先生に知られたら大変なことになりますよ』
｢重々承知の上、細心の注意を払って来ている｣
『…………』
そんな目でみるなよ。と余裕そうに縁側に座っている彼──鉢屋三郎とは委員会見学の日以来、会うのは2回目だ。
『シナ先生呼んでいいですか？』
｢鬼か、お前は｣
『規則を堂々と破る先輩には慈悲も何も無いです』
｢もっともだな｣
そう笑って足を組みなおす。
恐らく叫べばきっとシナ先生は飛んでくる。あの人意外と生徒に甘いんだ。いくら六年生に近い実力を持つと言われる三郎でも先生からは逃げられないだろうからバレる前に早く帰った方が身のためだと思うんだけど。
……本当は覗かせているのは目だけとはいえ、推しと二人っきりで喋るなんて心がもたないからなんだけども。
『……何用ですか』
｢ちょっとした探究心を満たしに｣
『その対象は？』
｢お前｣
『は？』
この男は一体何を言っているんだろう。探究心の対象が私？なんでよ。
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虎目石(プロフ) - とても面白いです。私もこんな素敵な作品が書けるようになりたいです。 (2022年8月9日 12時) (
レス) id: 4030c44317 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら - 忍たま！キャラの名前ちゃんとおぼえてないから見直そ…笑 (2020年9月3日 21時) (レス) id: fce6735151 (このIDを非表示/違反報告)
相良(プロフ) - 蒼葉碧さん» いつもニヤケながら拝見させていただいてます、応援してます〜！！ (2020年8月30日 7時) (レス) id: 438ba08767 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - 相良さん» 嬉しいお言葉ありがとうございますヽ(^0^)ノお気づきの通り、最初にこちらに投稿してそれを加筆修正したものをpixivの方に投稿しています´`* (2020年8月29日 23時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
相良(プロフ) - もしかしてpixivにも投稿されていますか！？大好きです！！！ (2020年8月29日 21時) (レス) id: 438ba08767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼葉碧 | 作成日時：2019年9月23日 10時
