【忍たま】山田家の長女 2

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『委員会か……』









未だに兵助先輩のことが気がかりでいた

やっぱり嫌われるようなことしちゃったのかな









その前の委員会も、部屋にお邪魔した時も何かしてしまった覚えはないけど





一体何故






もし先輩とずっとこのままで

いつか話さなくなる日が来たら……









『……そんなの嫌だな』





目を瞑ると自然と水滴が流れて









そのまま意識も遠のいていった









⋮









──ヒタリ









突然、顔に冷たいものが触れた









『…………？』









重い瞼を開けば──









｢……大丈夫か？｣









『……へ、いすけせんぱい』









隣に兵助先輩が座っていて

先輩の白く冷たい手が頬に置かれていた









兵助｢……泣いてたのか？｣





『え……？』









その親指が目尻を滑った





兵助｢ここ、涙の跡がある。……夢でも見た？｣





『…………欠伸をした時のかもしれません』






兵助｢そっか｣









あなたに嫌われたと思って泣きました、なんて言えるはずもなく









そういえば普通に話せている……？









兵助｢熱があるって聞いたけど下がってきたみたいだな｣









手が頬から額へと移る

濡れた手ぬぐいより冷たい









『……薬のおかげ、です』









すごい苦いやつ、と付け加えればほっとしたような顔で笑った









……心配してくれたのかな





嬉しいような、複雑なような





顔が熱くなった気がして思わず掛け布団を口元まで引き上げた









『……先輩』





兵助｢ん？｣





『私のこと嫌いになりましたか？』









気がつけばそんなことを口にしていた









兵助｢え｣





『昨日の委員会、私だけによそよそしかったし……』





兵助｢……あ｣









自覚はあるみたいで









『目も逸らされたし』









何故だか口が止まらない









『先輩に嫌われるの嫌です』









涙まで浮かんできた

普段こんなにならないのに









……きっと全部風邪のせいだ









兵助｢いや、その……それは理由があって｣









泣き出しそうな私を見て焦り出した









『……理由？』





兵助｢あっ｣









思わずして口に出てしまったのか

慌てて手で抑えていた





でももう遅い









兵助｢…………その、実は……｣

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