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「カァァーー!休息!休息!!負傷ニツキ完治スルマデ休息セヨ!!」
鴉が喋る、という非現実的なことには慣れてきた名前)だったが
『(え?猪?なんで猪?)』
Aの場合、伊之助の素顔を先に見てしまった分、伊之助が被る猪の頭に戸惑うことしか出来なかった。
炭治郎「え?休んでいいのか?俺今回怪我したまま鬼と戦ったけど…。」
上手く歩けずに結局善逸におぶられる事になってしまったAは彼の肩に手を添え色々と考えることを放棄した。
そうこうしているうちにたどり着いたのは藤の花の家紋の家。鴉が言うには、この家紋がつく家は鬼狩りに命を救われた一族であり、鬼狩りであれば無償で尽くしてくれるという。
お婆さんは食事や寝床だけではなく、医者まで呼んでくれた。
炭治郎「…4人とも肋が折れているとはな。」
A1本、善逸2本、炭治郎3本、伊之助4本。
伊之助に至っては炭治郎に折られたとか折られてないとか。
それからというものの、伊之助は相変わらず炭治郎の飯を奪い取り挑発している。
炭治郎「そんなにお腹が空いてるなら食べてもいいぞ?」
そんな時にも長男力を発揮する炭治郎。
『(………)』
Aはその光景を微笑ましく…否、悲しげに見つめていた。
善逸「(なんだろう、悲しい音がする。)」
善逸は耳がいい。それが故に、彼女の揺れ動く心情をいち早く察知した。
何かを懐かしむ様な、何かを愛おしく思うような
…何かを切望するような、辛い、音だ。
『ん?』
Aは善逸からの視線に気付き不思議そうに首を傾げた。その瞬間、彼女からは優しい音がした。
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作者名:。 | 作成日時:2019年8月23日 11時