第四十二話 ページ44
【鶴丸side】
｢でさ、鶴丸｣
｢なんだ？｣
加州がその紅い瞳を少し細める。
｢今日の朝ごはんはご飯とみそ汁とおかず？｣
｢ああ。そんなとこだ。｣
驚いた…
急に俺を探るような目で見るから驚いたじゃないか。
｢で、それはあのこのご飯だよね？｣
｢っ…！」
俺は驚きのあまり固まった。
加州、お前はどっちなんだ。
｢いいわけがないなら肯定と取るよ？｣
それによって俺の命が決まるんだ。
｢それじゃあ、君はどっちなんだ？｣
君がそう聞くんなら、俺もそう聞く権利があるはずだ。
｢俺は…！｣
今度は加州が固まった。
｢正直に言ってくれ。
もし君が俺の思いと違ったとしても何もしない。
誰かに告げることも、君に危害を与えることも、何もせず今までどおりに接することを約束しよう。
もう一度聞く、君はどっちだ。｣
ここまでの条件を出したんだ。
答えてくれないと困るんだ…。
｢…貸して｣
加州は答える代りに俺の盆を奪い取った。
｢おいっ！何をするんだ…？｣
そして、あいつの部屋の障子をあける。
｢ねえ、鶴丸がご飯持ってきてくれたよ〜！｣
｢あっ、加州さんも鶴丸さんもありがとうございます。｣
あいつは嬉しそうに顔をほころばせた。
｢机に置くよ。ここでいい？｣
｢はい。ありがとうございます。｣
｢どういたしまして。｣
彼らは終始笑顔だ。
それに…。
｢君、その服はどうしたんだ？」
あいつの服が変わっている。
｢ああ、これですか？｣
あいつは、まっさらなみこの服に包まれていた。
しかし、その唐紅色の袴は膝上で、あいつが立ち上がるとふわりと揺れる。
｢加州さんに着せてもらいました！｣
｢そうか…っておい！君！｣
「はい」
俺の突っ込みにこてんと首をかしげるあいつ。
｢加州に…、着せてもらった…？｣
｢はい、着かた分からなかったんで。
加州さんに頼んだら着せてくれましたよ？｣
…こりゃ驚きだ。
｢まあいい。――加州、行くぞ｣
｢…分かった｣
俺らはあいつの部屋を出る。
そして、あいつから声が聞こえなさそうなところまで行く。
｢…これが俺の答えだよ？｣
加州がほほ笑む。
俺もほほ笑んだ。
加州、君か。
｢鶴丸は？｣
加州が探るような目を向ける。
｢…君の味方さ。」
俺の味方になってくれるのは。
｢つまり、あのこの味方っていうことでいいよね？｣
加州はそう言い、手を差し出した。
｢それじゃあ｣
｢手を組もうじゃないか｣
…To be continue
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愛羅♪(プロフ) - 夜桜 野風さん» コメントありがとうございます！私も同情する審神者はあまり好きじゃないです。正直にお答えいただきたいんですけど…。同情、しちゃってますかね？一度読者様に聞いてみたいことだったのでお答え頂けるととても嬉しいです！ (2018年3月18日 16時) (
レス) id: 79571655d4 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 野風 - 痛みは怪我してるその子しか味わえないのによくある審神者が「いたかったね」って言ってる同情パティーン正直嫌いなんですけど…これは大好きです!応援してます! (2018年3月18日 10時) (レス) id: b4813fd3d3 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 野風 - あ、これ好みです。(唐突)夢主さんヤバイですね…(色々と)他のと違って良いです!! (2018年3月18日 10時) (レス) id: b4813fd3d3 (このIDを非表示/違反報告)
愛羅♪(プロフ) - 琴葵さん» ありがとうございます。一回訂正してみますね。更新頑張ります！ (2018年1月16日 14時) (レス) id: 79571655d4 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 更新お疲れ様です！審判者…あながち間違ってはおりませんが、刀剣乱舞の世界での主は審神者と書いてさにわ、と呼ばれております。一度訂正してはいかがでしょう。審判者ですと色々と意味が違ってきますので…ストーリー展開面白いと思います！更新頑張ってください。 (2018年1月16日 8時) (レス) id: 905678d174 (このIDを非表示/違反報告)
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