第十話 ページ11
【夢主side】
「あなたが？」
信じられなかった。
こんなにもきれいな瞳をした人が。
｢ああ。驚いたか？｣
｢まあ、驚きましたけど…｣
私はあえて何に驚いたかは言わなかった。
なぜ、こんなにもきれいな目をした神様が、人間を殺さなければならなかったのだろうか。
｢一つ。聞いてもいいですか？｣
｢ん？何だ？｣
ほら。
その瞳は好奇心が抑えきれずに輝いている。
その声は、久しぶりなのだろう。自分に興味を持った者に対する嬉しさと好奇心があふれかえっている。
だから気になるのだ。
一番酷だとしても。
｢前のここの審神者は、何をしたんですか？｣
鶴丸国永
この刀剣男士に教えてほしい。
｢お主…！｣
隣から三日月さんの殺気を感じる。
このままだと私は鶴丸さんではなく三日月さんに殺されそうだ。
確かに酷だと思う。
けれど、殺した動機は殺した者にしかわからない。
「あのさ・・・」
｢ん？何でしょう｣
声がしたほうを向くと、鶴丸さんが顔を隠して笑っていた。
どうやら爆笑しているらしく、プルプルと肩や全身がふるえている。
笑いの波は収まったらしく、鶴丸さんはふぅーっと息を吐いた。
そして、私を正面にしっかりととらえた。
その瞳にはいっさいの負の感情はなく、いっそ開き直ったような感じさえした。
｢それを俺に聞くのか？お前は面白い人間だな。」
ほめられたのか褒められていないのかわからないが、私はとりあえず
｢あ、ありがとうございます｣
といっておいた。
｢その質問の答えだが、なぁ。」
鶴丸さんと三日月さんは苦笑いを浮かべた。
｢お主のその美しい心が濁ってしまいそうだな…｣
｢いや、もうかなり汚れてるんで多少のことなら。」
私は三日月さんの言葉を全否定する。
「重傷出陣お手のもの、手入れなんて何それおいしいの状態、刀剣破壊だって日常茶飯事だ。そして、極めつけは毎晩の閨事だ。毎晩とっかえひっかえしていたのを知った時はそりゃぁ、俺でも驚いた。…お前、もしや驚いていないのか？無表情だぞ？｣
いや、真顔になるほど驚いて引いてるんですよ。
待ってくれ。少し考える時間がほしいよ？私は。
心配そうに見てくるけど、引いてるんですよ。
｢いいや。驚きの度が過ぎているみたいですよ｣
ナイスだ、小狐丸さん！
｢そうなのか？これはこれで驚きだな！｣
思考を整理する間に分かった。
彼は驚きが大好きなんですね。
＊＊＊＊＊
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愛羅♪(プロフ) - 夜桜 野風さん» コメントありがとうございます！私も同情する審神者はあまり好きじゃないです。正直にお答えいただきたいんですけど…。同情、しちゃってますかね？一度読者様に聞いてみたいことだったのでお答え頂けるととても嬉しいです！ (2018年3月18日 16時) (
レス) id: 79571655d4 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 野風 - 痛みは怪我してるその子しか味わえないのによくある審神者が「いたかったね」って言ってる同情パティーン正直嫌いなんですけど…これは大好きです!応援してます! (2018年3月18日 10時) (レス) id: b4813fd3d3 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 野風 - あ、これ好みです。(唐突)夢主さんヤバイですね…(色々と)他のと違って良いです!! (2018年3月18日 10時) (レス) id: b4813fd3d3 (このIDを非表示/違反報告)
愛羅♪(プロフ) - 琴葵さん» ありがとうございます。一回訂正してみますね。更新頑張ります！ (2018年1月16日 14時) (レス) id: 79571655d4 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 更新お疲れ様です！審判者…あながち間違ってはおりませんが、刀剣乱舞の世界での主は審神者と書いてさにわ、と呼ばれております。一度訂正してはいかがでしょう。審判者ですと色々と意味が違ってきますので…ストーリー展開面白いと思います！更新頑張ってください。 (2018年1月16日 8時) (レス) id: 905678d174 (このIDを非表示/違反報告)
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