僕とあの子 歌苗と僕とそれからルー君 【クラシカロイド】

＊クラシカロイド’sミーティング５【モツside】 ページ9

僕が歌苗を連れて旅行に行きたい。

僕はできそうでできない夢をずっと描いていた。

その夢はもうすぐ現実になる―

「海とか行かない？」

この意見は受け入れられ、淡路島という遠く離れた島に旅行先が決まった。それに、淡路島では近日花火大会がある。めっちゃタイミングがいいじゃん。

さて、次はお金と移動手段。

「そんなところまでどうやって行くのだ」

「車？」

ルー君の質問に適当に行けそうな移動手段を挙げる。

「だめ。そんなのめちゃくちゃ時間がかかるよ。」

チョッちゃんがすかさず否定。

「チョッちゃんはどうやって行ったの？」

そうそう！行ったことがあるチョッちゃんなんだから、きっといい手段を知っているはず！

「新幹線に乗って東京まで行って、そこから違う新幹線に乗り換えて新大阪まで行く。そして、洲本行きのバスに乗ってそこから終点まで行くと花火大会が開かれる街に着く。それが僕の知ってる限り一番早い行き方。」

「さすがショパン殿！」

さすがだよ、チョッちゃん！それに、現代には僕の知らないものがいっぱいあるんだね！

「じゃあ、それで決まりね。チョッちゃん、宿を調べてもらってもいいかしら？」

「ん」

チョッちゃんはまたスマフォをタップする。そして、僕たちに見せたところはイルミネーションがキラキラとしていてきれいな和風の宿だった。

「ここが一番有名なところ。」

「へえ〜、宿って結構高いのね。」

リッちゃんが意外そうに言う。

それを聞いて、

「ねえ、気になったんだけどさ。」

チョッちゃんが少し鋭い声で言う。

「払うの、誰？」

｢｢｢｢あ｣｣｣｣

四人の声が見事にハモル。

「交通費は？あと、何日行くの？この家で稼いでるのって、僕とリストだけだよ？」

顔から血の気が引いていく。

「そうだった…、どうしよう、僕たちお金ないじゃん…！」

このままだったら歌苗を連れてけないじゃん…！

じゃあ、

「僕旅行行けないじゃん！」

僕の声が大きく響いた。

＊＊＊＊＊＊

ごめんなさい！

会議は続きます。

ところで、淡路島は本当にいいところです！この話に出てきている花火大会も本当にあって、めっちゃきれいです！縁のある人の家があるのでちっちゃい時は毎年見に行っていたんですけど、中学生になってからは学校があっていけなくなってしまいました…。

八月の第一日曜日に花火が上がります。もしよければ人が多いことを覚悟で行ってみてください！

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