＊小さな演奏会〜var10〜【歌苗side】 ページ34
みんなの演奏が終わった。
みんなそれぞれがうまくて、本当に彼らは天才なんだと思い直した。
特に、ベトとモツの演奏は、物語の世界に飛ばされた感じがした。
二人が恋愛ドラマのBGMに付けた曲を今この場で演奏したような感じだ。
聴衆が四人なんて本当にもったいない演奏を彼らはしてくれた。
その特別な四人になれて私はとても満足していた。
「ご堪能いただけましたか？歌苗？」
耳元に流し込まれた低音ボイスに振り向けば、そこには桃色の髪をした若者がいた。
「誰かと思ったらモツか。うん。もちろん。この演奏を聴いたのが四人なんてもったいないくらい。」
そう言ってほほ笑むと、モツは「あははッ！」といつもの男性にしては高めの明るい声で笑った。
「そこまで言ってくれたら、この演奏会は大成功だね。」
「どういうこと？」
意味がわからなくてモツに尋ねると、モツは大人っぽいほほ笑みを私に向けた。
「この演奏会は歌苗のためなんだから。みんな歌苗のために今日は演奏したんだから。」
モツが茶目っ気たっぷりに私にウインクした。
その言葉が本当なんだって理解した瞬間、私の頬が赤くなったのが鏡を見ないでも分った。
もしかしてモツとベトの演奏って…
｢え…、ないよね。まさかモツとベトが…、モツとベトに限ってそんなことない、よ、ね…？｣
モツを見上げると、モツはそんな私におどけたようにウインクすると、｢みんなも呼んでくるね〜｣と駆けて行った。
「分かりやすいべ。あの二人。」
「えっ、チャイコちゃん？」
一瞬何を言っているのかわからなかったが、思い当たるのは思い当たる。
「ほんとだよ〜。し・か・も、歌苗も分かりやすいよね〜」
｢バ、バダちゃん…？」
「明日からは少し、覚悟せねばならんだろうな。」
「バッハさんまで!?」
えっ、どういうこと?
私が恋を知るのはまだまだ先のようで、案外すぐなのかもしれない。
＊僕達からのプレゼント【モツside】→←＊小さな演奏会〜var9〜【ベトside】
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ヒメちゃん - モツはかわいいし、ベトはなんかツンデレ｡なんかたまらないわ。クラシカロイド｡(* ∀ *) (2018年9月23日 15時) (
レス) id: 5f6a8c1781 (このIDを非表示/違反報告)
愛羅♪(プロフ) - あんころもち(●´ ∞`●)さん» ありがとうございます！楽しみにしていてくださいね〜！ズバリお聞きします！誰推しですか？ (2017年8月20日 20時) (レス) id: 79571655d4 (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち(●´ ∞`●) - うおおおお！ なんていい子なんだモツはーーー！！ ますますモツが好きになりました！ 続編楽しみにしてます！ (2017年8月20日 18時) (レス) id: 71908c4cef (このIDを非表示/違反報告)
愛羅♪(プロフ) - あんころもち(●´ ∞`●)さん» さあどうでしょう！これからも楽しみにしていただけたらとてもうれしいです！ (2017年8月19日 21時) (レス) id: 79571655d4 (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち(●´ ∞`●) - これってベト落ちですか？？ あっ ネタバレになるならいいです！おもしろいので毎日楽しみにしています！ (2017年8月19日 17時) (レス) id: 71908c4cef (このIDを非表示/違反報告)
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