2 ページ46
それからゆうとの手は2つ俺の口に運び、1つ自分の口へと運ぶ
何でこの人は俺のことがそんなにも好きなのかつくづく疑問である
告白された時からなぜだろうと考えているが中々答えは出ない
毎日のように手を替え品を替え、言葉でも行動でも、好きだと伝えてくる
よく飽きないもんだなと感心すら覚える
相当な情熱を持っているのであろう
しかし、その相当な情熱をぶつける対象となるほど俺は素晴らしい人間じゃないはず
なぜ好きでいてくれるのかよく分からない
よく分からないけど、好きでいてくれるんだからそれでいいかな、と最近思えるようになった
好きでいてくれなくなったら、嫌だ、困る、悲しい
いつかは飽きられるかもしれないし、嫌われるかもしれない
それはもうしょうがないことだとして、その“いつか”を少しでも遠ざけるためには
「ちょっと、腕どけて」
「なんで」
「交代しよう」
「何を？」
「場所を」
頭の上にハテナが浮かんでるゆうとの後ろに回り込んで、こたつの中へと押し込む
そして、でかい背中に抱きついた
「たまには逆もいいもんだろ？」
「うん、いい。けど、どうしたの？ 急に」
「俺のターンを増やそうかと思って」
ゆうとばっかりを頑張らせるのはよくない
貰った分はちゃんと相手に返す
少しでも長く好きでいてくれるためには必要なこと
今までいっぱい貰ったのだから、恥ずかしいなんて言ってられない
「好き」
「俺も、好きだよ」
ゆうとは貰ったらすぐに返してくるから、同じだけ返すのは難しい気がする
それでも、これからはしっかり頑張らせていただきます
「抱き締める方と抱き締められる方、どっちがいい？」
「んー、抱き締める方かな。やぶくんは？」
「抱き締められる方かな」
慣れないことはするもんじゃないな
終わり
ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←俺のターン
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し84745号(プロフ) - 凛花さん» コメントありがとうございます。感想が聞けてすごく嬉しいです！ (2019年4月13日 12時) (
レス) id: 8ba8fca067 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - コメント失礼します！凄く素敵でした！ゆとやぶ大好きなので書いてくださり本当に有り難いです…！ (2019年4月12日 21時) (レス) id: d67589c485 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無し84745号 | 作成日時：2019年2月3日 23時
