然るべくして確かなもの ページ43
「やっぱり冬は星がキレイに見えるな」
夜になって洗濯物を取り込み忘れてることに気づき、二人でベランダに出ている時のことだった
唐突にやぶくんが空を見上げながらそう言った
「星座とか詳しいの?」
「いや、全然。でも、オリオン座は知ってる。あの3つ並んでる星と、」
なんて指を指しながらオリオン座の説明し始めた
「あの赤い星がベテルギウスって言うんだけど、そろそろ爆発するらしい。っていうか、地球からすっごい離れてるから実際は既に爆発している可能性も大いにあるみたいだけど」
星が1個無くなってから実際に観測できるまで何百年、何千年、いや何億年とかかるなんて
今さらだけど宇宙って広いなとしみじみ思った
「ねぇ、やぶくんと出会ったのは必然だと思う? それとも偶然だと思う?」
ゆっくりこっちを向いたやぶくんは何故だかニヤリと笑った
「言うと思った」
「え、なんで?」
「宇宙のこと考えて、自分のことちっぽけだなって思って、その後に今までの人生が偶然か必然かっていう思考に辿り着くのは結構ありがちじゃん」
ありがちな思考で悪かったですね
「ゆうとはどう思うわけ?」
「んー、必然かな」
なんで? と聞かれても困るけど、出会うべくして出会ったという方がなんだか夢があるというかなんというか
運命の相手っていう感じがする
「俺は偶然だと思うよ」
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名無し84745号(プロフ) - 凛花さん» コメントありがとうございます。感想が聞けてすごく嬉しいです! (2019年4月13日 12時) (レス) id: 8ba8fca067 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - コメント失礼します!凄く素敵でした!ゆとやぶ大好きなので書いてくださり本当に有り難いです…! (2019年4月12日 21時) (レス) id: d67589c485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し84745号 | 作成日時:2019年2月3日 23時