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「やぶくん、とりあえず靴脱ごっか」
そう背後の酔っぱらいに声をかけながら首に巻き付いてる腕を退けようとしたら、イヤだと首を振って離してくれない
たかきさんにマンションの目の前まで送ってもらい、足元が危ういやぶくんを支えながらなんとか家にたどり着いたのだけど、
家の中へと入った瞬間やぶくんが後ろから抱きついてきて動こうとしてくれない
デレデレになってくれるのは嬉しいけどさ、
せめて靴を脱いで、服も着替えて、リラックスできる状態でいちゃいちゃしたい
やぶくんを引き剥がすのは諦めてもう一度靴を脱ぐように促したらモゾモゾと足を動かし始めた
しがみついて離れないやぶくんを引きずるようにしてリビングまで連れていく
「やぶくんお風呂入る?」
暖房のリモコンを探しつつ問いかけると
「明日の朝入る」
ちっちゃい声が返ってきた
どうやらかなり酔っぱらっているとはいえ多少の思考能力は残っているらしい
ピッと音を鳴らし暖房が動き始める
ずっと抱きつかれっぱなしなので二人ともコートを羽織ったまま
「ちょっとでいいから離してほしいな」
もう一回腕を引き剥がすのを試みたが、再びイヤだと拒まれる
寝る準備もしたいんだけどな
酔うと甘えてくることは何度かあったが、今日は今までで一番素直というか、ワガママというか
こんなやぶくん超絶レアだから強く言おうにも言えない
「今日はどうしたの?」
結局レアな可愛いやぶくんに負けた俺は、とりあえず全てを諦めてやぶくんの相手をすることにした
「んー」
とだけ言って更に強く抱き締めてくるやぶくん
これは何か訳ありかな
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名無し84745号(プロフ) - 凛花さん» コメントありがとうございます。感想が聞けてすごく嬉しいです! (2019年4月13日 12時) (レス) id: 8ba8fca067 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - コメント失礼します!凄く素敵でした!ゆとやぶ大好きなので書いてくださり本当に有り難いです…! (2019年4月12日 21時) (レス) id: d67589c485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し84745号 | 作成日時:2019年2月3日 23時