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1月の願い事の後の後 ページ34

シャワーを浴びてさっぱりした後、備え付けの浴衣を身に付けてバスルームを出た

一足早く出ていったゆうとが薄暗い中乱れたベッドを丁寧に整えている


毎度思うが、真面目だ
俺だったらそのまま寝る

どうせ朝起きる頃にはぐちゃぐちゃになってるんだから


下に落ちてる枕を拾って、邪魔をするようにベッドの上に寝転がる


「あー! 今頑張ってたのに!」

「まぁまぁまぁ、細かいことはいいじゃん」


転がりながらぷりぷり怒っているゆうとをなだめたら


「もう、こんなんだからいつまで経っても、」


と一人言のようにぶつぶつ文句を言って足元で丸くなっている掛け布団を引っ張ってきた



大きなベッドで二人で同じ布団に入る


ツインの部屋は空いてなくて、

ダブルで良いですか?

と申し訳なさそうに聞いてきた受付のお姉さんに


しょうがないですねー

なんて言ったけど、内心はダブルでよかったと思っている



「浴衣ってえろいね」


真顔で中学生みたいなことを言ったかと思えば緩くなった襟からするりと手を入れて俺の胸元を触ってくる


「ちょ、触んな。足もすりすりしない!」


腕をつかんで止めさせたらすかさず俺の足の間に自分の足をねじ込んでくるから、まったく油断も隙もない


「うう、やぶくんのケチ」


拗ねたように掛け布団の中に潜っていった



「さっきのじゃ物足りなかったか?」


布団の上から頭を撫でると、すり寄ってきて首を横に振る

その答えはきっと本心だろうけど、まだやりたいという気持ちも無いわけでは無いと思う


なにしろゆうとはそういう欲求が高い時期なのでしょうがない

俺だってその年頃を経てきたわけだから気持ちは分かる

でもそれに応えていたら、逆に俺がもたない


引きこもり気味のアラサーの体力なんて、レベル2の敵とギリギリ戦えるくらいしかないんだから勘弁してほしい



「あと一回くらいならどうにかなるぞ」


それでも、どうにかしてやりたいと思うのは惚れた弱味というやつなのか



「大丈夫だってば」


笑いながら布団から顔を出したゆうとに少しドキッとして俺も布団の中へと潜った



「おやすみ」


少し上から声が降ってきて顔を上げると薄暗い中で浴衣の隙間からゆうとの鎖骨が見える

確かにえろいかも



「おやすみ」


そのえろい鎖骨に触りたい衝動を抑え
瞼を閉じた

12月の某日→←あとがき



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名無し84745号(プロフ) - 凛花さん» コメントありがとうございます。感想が聞けてすごく嬉しいです! (2019年4月13日 12時) (レス) id: 8ba8fca067 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - コメント失礼します!凄く素敵でした!ゆとやぶ大好きなので書いてくださり本当に有り難いです…! (2019年4月12日 21時) (レス) id: d67589c485 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名無し84745号 | 作成日時:2019年2月3日 23時

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