恋路は二人で歩きたい2 ytyb

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ゆうとはすでにおみくじを広げて熱心に読んでいる

自分の手元の紙を開くと大きな字で書かれているのは

『小吉』

まぁまぁだ


「なになに？ 恋愛、『自ら行動すると吉』か」


急に後ろからゆうとの声がして驚いて振り返るとにんまりしている

下の方に書かれている、学問や失せ物といった具体的な運勢のうち、恋愛についてのところを読まれてしまった

「やぶくん今年は積極的になったほうが良いんじゃないの？」


何でこんなことおみくじに書いてあるんだよ

こりゃあ当分の間この言葉を良いように使われてしまう

幸先悪い


「そんな嫌そうな顔しないでよ。積極的なやぶくん期待してるよ」


語尾にハートマーク付けてキラキラした目を向けてくる


「そっちのも見せろ」


ゆうとの手から大事そうに持ってるおみくじを抜き取ると、書かれているのは


『大吉』


フフンと得意気な顔にぐうの音も出ない

何でこいつはこんなに運が良いんだよ

他に書かれていることも良いことばかりで揚げ足を取ることは難しそう


「帰るぞ」


ゆうとに紙を返して自分のおみくじを細く折り畳む


「待って、俺も結ぶ」


もう一回おみくじに目を通したゆうとも慌てて細く折り畳んだ



二つ並んで結ばれたおみくじ


ゆうとの恋愛の運勢は

『その人を大切にせよ』だった

6→←4

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