検索窓
今日:18 hit、昨日:0 hit、合計:23,125 hit

6 ページ12

「ちょっと待って、クリスマスパーティーはクリスマスにやるんだよね」

やぶくんの言動が意味深なので一応確認しようと思い聞いてみると

「え? 日程はちゃんと決まってないけど、クリスマスに一番近い土日になるんじゃないかな。平日だとみんな集まれないっぽいし」

まさかの衝撃の事実が判明

「クリスマス当日じゃないってこと?」

「うん」

当たり前じゃんみたいな顔して頷かれる

「それ早く言ってよ」

クリスマス当日とイブはバイト入れてないけど、一番近い土日って空いてたっけ

日曜日は基本的に入れてないから大丈夫かな

「言ったよ。クリスマス“あたり”って」

あ、た、り、と強調してくるやぶくん
日本語ってややこしい

「そんなの分かるわけないじゃん」

手持ち無沙汰なのかみかんのネットをいじいじしているやぶくんに抗議すると

まぁまぁまぁ、と宥められた


怒ってるけど怒っているわけではない

だって、肝心なクリスマス当日の予定はまだ白紙の状態じゃないか!

「やぶくんはクリスマス予定空いてるの?」

「逆に埋まってると思うか?」

「思わない」

じゃあ聞くなよ、と呟いたやぶくんは遂に赤いネットの中に手をいれてみかんを掴む

そんなにみかん食べたいのかな

「じゃあクリスマスの日は俺との予定を入れて良いですか?」

やぶくんの手からみかんを没収しようとしたら今回は素直に離してくれた

ついでにネットに入ってる残りのみかんも自分の手元へと引き寄せる

「うん、いいよ」


イブもゆうととの予定入れておいて

そう言ってはにかむやぶくんの額に口づけをした


すると、

「ねぇ、」

それだけ言ってやぶくんは人差し指の腹で自分の唇をトントン

そういえば今日はまだ、ただいまのキスをしていない

少し口を突き出して俺の方からしてくるのを待っている
それもかわいくて良いけれど、やっぱり

「やぶくんからして」

やってもらう方がもっと良い


「えー、じゃあみかん一つ」

まさかの条件を提示された

俺とみかんどっちが大事なの? と問いたい


みかんを渡してやぶくんからキスされて、自分の望みを叶えるか

それとも自分の方からキスをして、やぶくんの健康を守るか




引き寄せて重なった唇をぺろりとなめるとほんのりみかんの味がした

「みかんの味するでしょ?」

「ちょっとだけな」

「それで我慢して」

「じゃあ、もう一回」



こたつに入らなくたって俺たちはアツアツです

しょうもない、なんて言わないでよやぶくん

1月の願い事→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
87人がお気に入り
設定タグ:ゆとやぶ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名無し84745号(プロフ) - 凛花さん» コメントありがとうございます。感想が聞けてすごく嬉しいです! (2019年4月13日 12時) (レス) id: 8ba8fca067 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - コメント失礼します!凄く素敵でした!ゆとやぶ大好きなので書いてくださり本当に有り難いです…! (2019年4月12日 21時) (レス) id: d67589c485 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:名無し84745号 | 作成日時:2019年2月3日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。