食料=ドロップ ページ6
とりあえず、来た道をもどって半日と数時間は経ったと思うが……
『あったあった』
地面に転がる無数の干物。この場所ではつちをたがやさなくても、水を汲まなくても雨乞いをしなくても、食料を取れば勝手にまた少しすればドロップされる。なんとも嬉しい限りだ。
だが今日は少し風が強いようで、所々砂埃と一緒に混じって飛んでくる小石が地味に体中を傷つけてくる。
モノと違って素手じゃどうにかすることも出来ないから困りものだ。
A「それにしても、そうだな。食料もこの重さだと数週間分は恐らくあるだろうし…今は、めいいっぱい満腹にする」
まるで幼少期の頃に母様に聞かされていたサンタクロースのような格好が想像出来る。こんな大袋に大切な物を詰め込んで肩に担ぐ。
だがしかし、そんな思い出浸りよりも何よりも疲労が溜まりに溜まっている俺には肩こりに泣きごとを言ってやりたいくらいだ。
まぁこんなんでも春先に村で行われる冬に備えての貯蓄計画よりかは楽っちゃ楽なのだが…
そして、村じゃありえなかったが、干物を口いっぱいに頬張った。
ガサガサとした表面とは比例してそれを破ると中身はプルプルとしていて程よい酸味が鼻を駆け抜ける
「はぁーっうまい。」
やはりいくら自然でも村人の目はごまかせきれないな!
あの時、壁に向かうまでの間にチラリと見かけた赤いような物がゴロゴロとしていた場所をなんとなく頭に印といて良かった。
予想も的中して万々歳だ。
それに、もし外れてたらなんて考えもしなかった。
だって
村人だから!それもかなり最果てのな!
食料関連には鋭いってもんよ。あのどこぞの阿呆様に比べりゃあな
「お腹もいっぱいになったし帰るか。」
自分で言うのも変だが、なんだかんだ言って俺達含めた最果ての血筋は世話を焼くことが好きみたいだ。
まぁ、俺に関してはあの王さまに関わる事に対してそれ以外にも目論みはあるがな
「クッククク」
もしこのまま彼奴を最後までサポートして助けてやったのだと大王さまや太后さまの耳に入ったとしたら……どのくらいのお金が手元に入ってくる事だろうか……
「ククク、ククッ」
きっと今の俺の顔は今までに誰も見た事のにような悪人面をしてそうだがな。
まぁでも、そうは言っても世話を焼きたいようなそんな気持ちもある。なんだかんだ放っておけないからなぁ
3パーセントくらい!!
うんそうだ。3パーセントくらいだ。それすら無かったら多分連れてこないと思うぞ、うん。
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紅葉遥喜(プロフ) - とても面白いです!オリジナルファンタジーは、あまり拝見しないのですが、たった3話読んだだけでこの世界に入り込んでいました! アカウントが違いますが、機種変しました。今後とも応援させていただきます! (2019年6月1日 17時) (レス) id: de41049d3c (このIDを非表示/違反報告)
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