ヤバいですよ、藤井さん。 (ページ24)

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濵ちゃんの掛け声からすんなり撮影が始まって、まず二人の写真からスタートした。

身長差はなかなかあるものの、どっちも(藤井さんは口を閉じれば)カッコイイ。

最初はポップでカジュアルな感じが印象的。

濵田「ん～、二人共いいね！いいの撮れたよ！じゃあ次は…流星からピンいこか！」

藤井「は～い」

気だるげというか、眠たそうな声色で返事をする藤井さん。…多分いつもはこういうキャラなんだろう。

そのまま一人で撮影が始まって、笑顔や真顔などコロコロ表情を変えていく。

いつもデレデレとした締まらない表情しか見てこなかった分謎に新鮮な気持ちになる。

神山「初めての、どうやった？」

「かっこよかったよ。なんか智洋やないみたい」

神山「何それ～」

本当はこちらからどうやった？と聞くものだと思うのだが…

子犬の様な眼差しで見つめてくるもんだからまぁ、それなりの答えで。

付き合いが長い…というか、人生をずっと一緒に過ごしてきた仲ではあるが、中々カッコつけた表情は見ること無いから新鮮ではある。

濵田「はい、おっけ！流星は次の衣装に着替えてきて～！次神ちゃん！」

神山「はいよ～！じゃ、行ってくる！」

「はいは～い」

入れ替わりで智洋がさっき藤井さんがいた場所に歩いて行った。

そしてまたガラッと表情を変えて撮影が始まる。

ぼんやり見ていると目の前にバッ、と斜めに体を傾けて私を見つめてきた藤井さん。

そして投げキッスをしてから着替えに行った。

…何がしたかったんだ。

藤井「(少しでも視界に入りたい…神ちゃんとばっかり話しててズルい…どういう関係なんよ…俺が調べた限りではAちゃんは彼氏なんかおらんかったハズやぞ…くそ、もっと調べるべきやったか…)

いだッ！」

スタッフ「大丈夫ですか！？」

ガタン、と大きいな音がした方を見ると藤井さんがドアにぶつかったみたいだった。

…本当にぼんやりしてるんだな、この人。

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