【FGO×ヒロアカ】転生したら個性が天の鎖だった

エルキドゥ(偽)が小学校へ行く話 ページ9

やあやあ皆さん、この度めでたく入学式を迎えた僕、エルキドゥだよ。



　田舎で早起き耐性がついた両親と違って、僕は朝に弱い。何て言うか、朝焼けの太陽がちょっぴり苦手だ。


　まあでも安心して欲しい。二年近くもすんでいれば、自然と寝ながらご飯を食べて学校へ行く準備はできる。それを可能にするのはエルキドゥスペックの体だが、よく母に寝ながら○○しない！ と起こられるものだ。

　父？ 父はまあほら、エルキドゥは凄いなぁ、面白いなぁと笑っている立ち位置だ。ほら、どこの家でも客観的な父って居るじゃん。そのくせ自分の気に入らないことがあると怒り始める。…我が家の父はただ客観的なだけなんだけども。




　正直言って小学校とか余り意味がないんだけどね、割と何でも知ってるエルキドゥの脳のお陰で。


　でもやっぱり常識的にね、子供を学校に入れないのは如何なものか。と、常識破れの両親でもちゃんと理解していたようだ。



　どうやら性別を変えることが出来ても、外観年齢を多くすることは難しい。別にやっても良いけど、中身がスカスカになっちゃうからね、性能が落ちちゃう。

　小さくすることも出来るんだろうけど、ただでさえ小さいのにこれ以上小さくしてどうするんだってね。本体が成長したらやってみようと思って後回しだ。




「エルキドゥ、ランドセルしょった？」

「見て分かるんじゃない？」

「上履き持った？」

「持ってるじゃん」

「体操服は？」

「今手に持ってるじゃんってねぇ。
　何で見て分かることを聞くの、自分で判断してよ。持ってるでしょ僕。見てよ、見てから言ってよ」

「じゃあエルキドゥ！ 行ってらっしゃい！」

「…母さんって人の話聞かないよね」



　本当に良い性格してるよね、この人。
　狂化A以上は掛かってるし、本当に何なんだろうね。

　母と並んで玄関で見送りをしてくれた父は諦めろとでも言いたそうな目線を投げかけてくる。止めてくれ、惨めになるじゃないか。


　因みに父は今、田舎で鍛えれた早起きと個性を生かし、新聞配達を行っている。でもすぐに仕事が終わるのでこの頃の時間、8時にはゆっくり家でくつろいでいるのだ。



「──じゃあ、行ってきます」

「「いってらっしゃい」」



　───まあでも、こうして見送られるのは悪い気分じゃない。




──



　鎖引エルキドゥ 6歳
　話し通じない系バーサーカーの危険性を分かっている人。会話できても意志疎通出来なければ意味ないじゃん。

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