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奇術の中へ ページ3

……どうしよう。


「素晴らしいッ!この深い蒼、うつろな瞳……そう、空虚を映し出すまさに虚ろ!」

「……っわぁああ、凄いなあ!絵の表現力は計り知れないよ……」


真逆二人共暴走してしまうとは……

「し……春草、さん」

「えっ?何、邪魔しないでよ今いいところなんだから……!!」

駄目だ。毎度の事ながら、駄目だ。

「鏡花さんもそろそろ……っ」

「えっ……!?なんて言った、聞こえないから!」

う、嘘ぉぉ……?
駄目だ、頭がくらくらしてきた……
音二郎さんも鴎外さんも来てくれたら良かったのに。私もちょっと作品が気になるし、

「ちょっと、現実逃避……いいかな」

一際大きな絵が視界に入り、ふらふらとご婦人たちの間をすり抜けてその絵の下へ向かう。

そう言えばウロチョロするなって言われてたけど、周りに人はいないからすぐ見つかるはず。


……ちょっとだけ、ね。




『絵空事の世界』




……えそらごとのせかい。




「えっ」




点滅する照明。

ここは明治時代なんだから、当然現代よりも電圧は不安定で停電は多い。

いつか八雲さんが教えてくれたっけ。

「戻らなきゃ……」

兎に角、二人の所に早く戻ろう。

壁つたいにあるいていくと、少し目が慣れてきた。

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bread先生(プロフ) - 更新頑張れです。 (2016年4月26日 21時) (レス) id: 9bb584736f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:市松 | 作成日時:2016年4月6日 11時

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