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雑炊 ページ11




『今日は飲み会が入ったのでご飯は大丈夫です』


やけに丁寧なメッセージが来たのが今日の12時過ぎ、お弁当を食べている時だった。彼の分の料理を作らなくていい金曜日なんて、随分久しぶりな気がする。

でもある意味ちょうどよかったかもしれない。部署内でのミスの発生、今日はどう足掻いても残業から抗えそうにないからだ。……自分の夕飯もつくる余裕は無さそう。

あまりゆっくり食べてると周りの目が怖い。残っていたお弁当を急いでかきこみ、パソコンに向き直った。


(……今日、何時に帰れるのかな)





「……誰もいない」


午後11時、何とか片付いた。暗闇の中、私のパソコンだけが煌々と輝きを放っている。久々の修羅場だったけど、コンビニおにぎりの美味しさに感動できたからもう何でもいいや。荷物まとめて早く帰ろう。


午後11時30分、マンション到着。もう日付変わっちゃうじゃん。こんな時間に外を歩いているのなんて酔っ払いか不良、あるいは社畜くらいだ。あ、うちのマンションの前にもいるじゃん酔っ払い。黒髪と金髪の高身長の2人組が……って、あれ。


「彼方くんとまふくん!?何してんの!」

「えっ、Aさん!?」

「……」


こっちのセリフだとでも言いたげな顔で振り返るまふくんと、足取りもおぼつかない(多分寝てる)状態でまふくんにしがみついている彼方くん。すごい、絵に書いたみたいな酔っ払いだ。


「こんばんはAさん、そらるさん運ぶの手伝ってもらっていいですか……?今日俺そらるさんのとこ泊まる予定だったんですけど、この人酔って寝ちゃって」

「もちろんいいけど……彼方くんの部屋、入れる?私彼方くんが鍵どこに入れてるのか分かんないよ」

「……すみません、そらるさんが起きるまでAさんの部屋いていいですか」

「ふふ、もちろん。私お腹空いたから夜食作るけど、まふくんも食べる?」


ありがとうございますいただきます、と縮こまるまふくんと共に彼方くんを私の部屋まで運ぶ。いくら細身とはいえ健康な成人男性だから、そこそこの重量がある。やっとのことで私の部屋に着いた頃には、私もまふくんもすっかり疲れていた。彼方くんはすやすやと眠ったまま。


「……彼方くん、どのくらい飲んでた?」

「度数高めのやつを6〜7杯くらい。俺は止めましたからね?」

「分かってるよ、ありがと」

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いつかのだれか。(プロフ) - 執筆お疲れ様でした。料理や登場人物の心理描写が好きで、ずっとお気に入り登録していた作品だったので更新されたこと・完結まで読めたこと、とても嬉しく思います。素敵な小説をありがとうございました。これからもお体に気をつけてお過ごしください🍛 (3月23日 0時) (レス) @page40 id: 0075fb22a2 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 少しずつ三崎さんのペースで回復していってください。また三崎さんの素敵な話が見られるのを楽しみに気長に待ってます。 (2020年9月20日 8時) (レス) id: 0edccb8a0c (このIDを非表示/違反報告)
つばさ - 無理せずにゆっくりでもいいので体調を良くしていって下さい! (2020年9月19日 21時) (レス) id: 46296c987b (このIDを非表示/違反報告)
三崎(プロフ) - しおさん» ありがとうございます!無理せず体調を治していきたいと思います◎ (2020年8月23日 19時) (レス) id: 83ba49b51f (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - お知らせありがとうございます、どうか無理せず自分第一で暮らしてくださいね、こちらこそいつも素敵なお話をありがとうございました。早く回復しますように願ってます! (2020年8月23日 17時) (レス) id: 47ac21f61f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三崎 | 作成日時:2020年3月22日 0時

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