君の背中【赤羽業】3 (ページ25)

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｢いい顔だぬ少年戦士よお前とならやれそうぬ、暗殺稼業では味わえないフェアな闘いが｣

その言葉を合図にカルマは一気に距離を詰める
そしてまず飛び蹴りを相手にかました

そして第2攻撃、第3攻撃と隙なく続ける
私はそれに圧倒した
言葉が出ないくらいに

すると男の足に一撃ヒットし体勢を崩す
背中を見せた…！！今がチャンス！！

それにすぐ気づいたカルマは一気に畳みかけた…はずだった

『ブシュッ！！』

という音と煙が漂い始める

私は何が起きたか一瞬分からなくなった
しかしその分からなかったことは、ぱっと男の手を見ることによって理解ができた

先程のガス男が使っていた麻酔ガスを使っている
その効果でカルマはさっきまでの勢いを無くしスっと目を閉じ倒れ込んだ

象をも気絶するガス…その言葉を思い出し私の顔色は一気に青くなった
カルマが…
考えたくないことが頭の中を駆け巡る
嫌だ…！！！

｢長引きそうだったんでスモッグの麻酔ガスを試してみることにしたぬ｣

｢汚ぇ…そんなもん隠し持っといてどこがフェアだよ｣

カルマが男によって持ち上げられる
やめて…

｢俺は1度も素手だけとは言ってないぬこだわることにこだわり過ぎないそれもまたこの仕事を長くやっていく秘訣だぬ｣

至近距離のガス噴射は予期していなければ絶対に防げない
男はそう言い放った
終わった…私の目の前が真っ暗になりそうだった

その時

『ブシュッ！！！』

とさっきと同じ煙と音が響いた