君の背中【赤羽業】3 (ページ13)

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私は自分の部屋に戻り水着から普段着に着替える
でもそれすら億劫に感じるくらい落ち込んでいた
あの感覚…もう二度と掴めないかもしれない
そう思えば思うほど肩は落ちていく

みんながいるテラスへ向かうと何人かへとへとになって椅子になだれ込んでいた
余程疲れたのだろう
…でも様子がおかしい

顔が真っ赤でみんな苦しそうに呼吸をしていた

｢ねぇ、渚くん…みんなの様子がおかしいと思うんだけど｣

｢僕もそう思う…みんな疲れすぎじゃ…｣

渚くんはぽかんとした顔でこの状況を見つめる

｢Aよ肩貸しちゃくれんかね…｣

中村さんがよろよろしながら私の方へ向かう
目は朧で今にも倒れそうだった

｢中村さん…？中村さん！｣

そして中村さんは顔を真っ赤にして私の肩を使う前に壁の方へズリズリと擦り寄った

｢部屋戻ってとっとと着替えたいんだけどさちぃ～っとも体動かんのよ｣

私はすぐに中村さんの額に手を乗せる

｢あつっ…ひどい熱…｣

私は驚きすぐに介抱しようとすると後ろで岡島くんが尋常ではない量の鼻血を出していた

こんなのありえない…一体何が…！？

するとカルマが私のところへ駆け寄ってくる

｢Aは…何ともない？｣

こんな時にも私の心配をしてくれたのか…

｢平気だよカルマも…大丈夫そうだね｣

それより一体何が起きているのか
それを知るためにとりあえず烏間先生のところへ向かった

烏間先生は誰かと電話をしている様子で見るからに驚いて動揺していた
多分だけど相手は防衛省のものでは無いだろう

すると先生はカエデと渚くんを交互に見た
2人は少し不思議そうに顔を合わせていた

そしてその後事情を話してくれた
何者かが私たちに毒を盛って、解毒剤が欲しければこの中で一番小さい2人
つまりカエデと渚くんと殺せんせーだけを山頂にある｢普久間殿上ホテル｣の最上階に連れてくるよう脅してきたらしい

1番小さい2人…
どうしてこんな回りくどいことをするのだろう