∞UPPERS～願い～ No.2 (ページ17)

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ARSENAL ページ17

なんでや
なんでジャッキーは何も言わんのや
さっきから、トッポの方を見もしない
ずっと、女を見つめていた

JA「殺せや」

え...？
今、なんて言ったん...？
言葉の意味が...理解できへん...
俺の、聞き間違い...よな？

A「なに？」
JA「殺せ、言うとんねん」
A「誰を？」
JA「トッポを、や」

何を、何を...

AC「何を言うとんのや！！！ジャッキー！！！」

俺よりも早く怒鳴りつけたのはエース

AC「アホちゃうか！？何言っとん、はよナイフ捨てや！」
JA「...」

くるっとエースの方に振り向くジャッキー
ナイフをしっかりエースに向けて
その時のジャッキーの顔は、今まで見たことないほど暗くて、怖かった
本当に、背筋が凍りそうなほど
怖かったんや

JA「黙っとけ」

何も言えなかった
エースも俺も、ただジャッキーの纏う雰囲気に圧倒され、黙り込んだ
なんでや、なんでジャッキー俺たちにそんな顔するん
エースの言うてること、間違っとらんやろ
おかしいんはお前やろが
なぁ、ジャッキー

A「...驚いたわ、まさかお仲間を裏切るなんて...」
JA「裏切る裏切らないの問題ちゃう、ここに来てる時点でみんな死ぬ覚悟くらいできとるって話や」
A「...どういう意味、でしょうか」
JA「始末屋なんて仕事、やってる時点で死ぬ覚悟しとる、やから殺したいなら殺せ、言うとんねん」
AC「ジャッキー！」
JA「捕まったんはお前のヘマやろ、トッポ...自分のケツは自分で拭けや」

一切トッポを見ずに言い切るジャッキー
おかしい...こんなん違うやろ
こんな、誰かを生贄にして、誰かを救うなんて、そんな...
ジャッキー、お前はそんな奴ちゃうやろが

JA「俺が興味あるんはなぁ...せやなぁ、消えた記憶戻す方法でも教えてもらおうか」
A「何言ってるの...？」
JA「交換条件ってやつや、トッポ殺す代わりに、俺に教えてくれや...記憶戻す方法...」
A「記憶...？」
JA「消したん、お前やろ？記憶を消したり戻したり自由自在にできたら、便利やろなぁー、都合悪いこともすぐ忘れられて」
A「ふざけないで！あれはそんな簡単な...」

あかん...あかん...
何かが、俺の中で制御できずに暴れ回っているような、そんな感じ
今にも爆発してしまいそうで

JA「簡単なことじゃないよなぁーやから、人の命かけとんねん」
A「...」