∞UPPERS～願い～ No.2 (ページ13)

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GUM ページ13

久々に見た、僕らの「家」

JO「...変わらへんなぁ」

ジョニーが見上げた
あの頃と同じように、暗くて、どことなく寂しそうな、さびれた建物
この中に押し込まれていた俺ら
行くあてもなく、希望もなかった、あの頃
もう二度と、ここには来ないと思っていた

ｶﾞﾀｯ

中から物音が聞こえた

JA「...行くで」

ジャッキーにみんながついて入っていく
でも、俺は足が動かなかった
...この中入ったら、二度と出てこれない
そんな雰囲気を感じていたから

JO「ガム、行くで」

ジョニーが呼ぶ声を無視して、俺は家とは反対の方向を向く

JO「ガム！」

ジョニーが俺を見つめる
何を怖がってるんや
逃げんのか
大事な仲間が捕まってるのに
戦わへんのか
そんなことを言いたげなジョニーの目
...ちゃう
ちゃうねん、ジョニー

G「ジョニー、ごめんやで」
JO「...ガム」
G「...後で、ジョニーとマックに怒られてくれへんか？一緒に」
JO「あかんで、みんなで行かな」
G「ジョニー」
JO「あかん、マックの命かかってるんやで」
G「せや、だからこそや」

俺かて、そんなことわかっとる
でも、このモヤモヤは、あの時と同じ
マックがいなくなる前の夜と
俺はあの時何もできんかった
「大丈夫や」
そのマックの言葉を信じることしか、できひんかったから
今度は、今度こそは

JO「...はぁ...」

ジョニーの表情が緩む

JO「怪我人に発言権なんかないわなぁ」
G「ジョニー」
JO「貸し一つやね」
G「...ごめん」

俺はジョニーを連れて、家とは反対の方向に向かった