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55.仕返し ページ10

ボウリング場につくと、そこは人が多くて周りからの視線が気になってしまう。
唐沢くんも焦凍もイケメンだからだろうか。


「嫌だなぁ。そう思わない?Aちゃん」


『え、なにが?』


「なにって……あの二人、目立ちすぎるから」


ボウリングの申し込み記入をサラサラと書いていくコウを横目に見て焦凍たちの方を向いた。
確かに、コウの言う通りあの二人に向けられる女子達の視線は尋常じゃないかもしれない。

私は慣れてるけど、コウはそうでもないのか。


『妬かないの』


「分かってるよ。でも、不安になるじゃん」


『うーん。大丈夫だよきっと』


そう私が言ったのと同時に、後ろからヒョイっと手が伸びてきて記入用紙を取られる。


「俺がいくよ。そこで待ってて」


それは唐沢くんで、それだけ言うと去ってしまう。
なんとなく、コウが好きになった理由がわかる気がして頰が緩んだ。


「いい奴だな。アイツ」


『そうだね』


「加藤…だっけ?」


「うん?なに?焦凍くん」


「お前もいい奴だから。お似合いだ」


すると、ボンっとコウの顔がリンゴのように赤くなって「聞いてたの?」と恥ずかしいのか震える声で言った。
なんというか、ごめんね焦凍が。

そんなことをしていると。


「5番レーンだって!」


と駆け寄ってくる唐沢くんの声が聞こえて、ナイスタイミングとコウの背中を押した。
「え…?」という間抜けな声が聞こえたが、これで借りは返したぞと笑う。


『仕返し』


「Aちゃん!?」


まだ、なおってない赤い顔を見られてこい。
そして、本音をぶつけてこい。

そんな事を思いながら、5番レーンへと先を急ぐ。
どうせ、後から来るだろう。


「いいのか?先行って」


『いいの。せっかくのダブルデートなんだから、助け合いしなきゃね』


その意味が焦凍にはよく分からなかったらしく頭にハテナを浮かべているが、まぁいいだろう。


『今は二人っきりにしようって事だよ』


「ん、そうか」


焦凍は無表情。
今日は、無表情が多いななんて思って、人がいるからかな?と予想する。
それとも……


『焦凍、楽しくない?』


「いや、初めてだから。緊張してる…?」


『それなら、いいけど…』


「まぁ、これが終わったらいい事待ってるしな」


『いい事…?』


あぁ、賭けの事か。
そんなに、スイーツ食べたいのかな?








「(Aは勘違いしてんだろな)」

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設定タグ:僕のヒーローアカデミア , 轟焦凍 , ヒロアカ   
作品ジャンル:恋愛
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おつきみ(プロフ) - moeさん» ありがとうございます!!そう言ってもらえるととても嬉しいです!!これからもよろしくお願いしますm(__)m (2018年4月21日 17時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
moe(プロフ) - この作品、大好きです、 (2018年4月21日 11時) (レス) id: 32c275f53e (このIDを非表示/違反報告)
- 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい。違反行為で違反報告の対象になります (2018年3月26日 6時) (レス) id: 104648a3e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おつきみ | 作成日時:2018年3月26日 1時

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