５４.賭け ページ9
今、私の着ている服は短めの白のスカートに上はTシャツと長めのジーンズジャケットというもの。
とりあえず、スカートが短いので脚を隠すのに精一杯だ。
「お待たせ！！行こうか」
そう言って、私を焦凍の方へと追いやる。
その勢いの良さに躓きそうになるのを焦凍が受け止めてくれた。
「大丈夫か？」
『あ、うん』
焦凍も逞しくなったんだなぁと腕についた筋肉を見て思いながらもハッと我に帰って脚を隠す。
『ぁ、その…あんまり見ないでね』
「？なんでだ？似合ってると思うが…」
『……そ、それは…嬉しいけど、恥ずかしいから』
やばい。焦凍の顔が見れない。
下を向いていると、焦凍が覗き込んできて、今日もイケメンですねと心の中で文句を言う。
というよりも、覗き込まないでほしい。
「なるべく、見ねぇようにする。…だから、行くぞ。置いてかれる」
そう言って私の手を取った焦凍は、既に隠れそうなコウと唐沢くんの背中を追いかける。
手を繋ぐぐらいなら朝飯前だ。
『二人とも気づいてないのかな』
「いや、気づいてるだろ」
『そうかなぁ』
コウのことだから、気づいてはいるのか？
周りを見ていそうだし。
そんなことを考えながら、コウ達に追いつこうと歩く。向こうの方がペースが遅かったらしくすぐに追いつくことができた。
「ね、Aちゃん。どこ行きたい？」
『……』
気づいてたな、やっぱり。
クスクスと笑うコウはいつもと少し違って見えて、本日、何度目かのため息をつく。
「ボーリングでも行く？」
『ぼー、りんぐ？』
「Aちゃん、体動かすの好きでしょ？だから、スポーツ系がいいかなって思ったんだけど」
『あ、うん。そうだね。ボーリングにしよう』
ボーリングって何だっけ？
そんな間抜けた事を考えて、記憶を辿る。
焦凍はボーリングを知っているのか無表情で会話を聞いていた。
『ねぇ、焦凍。ボーリングってピン倒すやつだよね？』
何となく、思い出したボーリングを焦凍に聞いて見れば「そうだな」と返ってきた。
『じゃあ、勝負だ。私が買ったら何か奢ってね』
スポーツなら負ける気はしないぞ、まだ。
そんな意気込みを見せると、焦凍は微笑んで「なら、俺が勝ったら…甘いもの食べたいな」なんて言ってくる。
『やる気だ。いいよ、スイーツを賭けて勝負しよう』
そう言えば、焦凍は笑って前を向いた。
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おつきみ(プロフ) - moeさん» ありがとうございます！！そう言ってもらえるととても嬉しいです！！これからもよろしくお願いしますm(__)m (2018年4月21日 17時) (
レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
moe(プロフ) - この作品、大好きです、 (2018年4月21日 11時) (レス) id: 32c275f53e (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい。違反行為で違反報告の対象になります (2018年3月26日 6時) (レス) id: 104648a3e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ | 作成日時：2018年3月26日 1時
