５２.恋の在り方 ページ7
「Aちゃん、どうしたの？そんなに幸せそうな顔して」
学校に着いて、開閉1番。
コウが笑いながらも話しかけてきたその言葉に軽くむせた。
『いや、特に理由はないんだけどね』
誤魔化しながらもそう言えば、コウはニヤニヤと笑って小さく呟いた。
「お兄さんと何かあったかな？」
『ぶっ、……いや、は？』
今度は盛大にむせながらも、教室の隅の方に移動してコソコソ話を始めることになった。
一応、念のために聞いておくだけ、うん。
『
「お？その様子なら本当に何かあったみたいだね」
『はぐらかさないで』
「ごめんって。まぁでも、読み取ってはいないよ。個性を使うまでもなかったし」
それは、他人から見れば分かりやすいってことなのだろうか。
「あぁ、勘違いしないでね。Aちゃんは上手く隠してたよ。でも、私の観察眼は欺けない」
うぐぐ。
確かに、コウの観察眼ならばお見通しになるかもしれないが。
ちょっと、悔しい。
『最初から、知ってたんだね』
「うん。知ってた。だから、私はAちゃんに近づいたの。兄弟なのに、どうしてお互いに恋をしているのか気になったから」
興味本位だったと苦笑いするコウをただただ、ジッと見つめていた。
そこに怒りはなく、あぁ…なるほどな、という納得する気持ちだけが残る。
「綺麗だと思ったの。私の知ってる女子達とは違う恋のあり方に。儚くて消えてしまいそうで……」
「だから、私はAちゃんと友達になりたいって思った。轟焦凍に惹かれているAちゃんに私も惹かれたんだ」
初めて聞いたコウの本音。
嘘を言っているようには見えない。
『…コウは笑わないんだね』
「うん、笑わないよ。恋の在り方なんて人それぞれだし…私は否定することが好きじゃないから」
それでも。
笑われないことが私にとってどれほどの救いであるか、彼女は知っているのだろうか。
「あ、そうだ！私もね、お付き合いできることになったの！！悠くんと！」
ささっと、席に座るように促すコウにクスリと笑いながらも従う。
彼女なりの話題転換のつもりなのだろう。
『良かったね』
「うん！！」
唐沢悠とのことを嬉しそうに語るコウは恋する乙女というやつでキラキラして見えた。
私も、こんな風に見えるのだろうか。
そう考えると少し嬉しい気もしてくる。
「でね！ダブルデートしようよ！！」
ん？
なんだって？
『はぁああ？？』
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おつきみ(プロフ) - moeさん» ありがとうございます！！そう言ってもらえるととても嬉しいです！！これからもよろしくお願いしますm(__)m (2018年4月21日 17時) (
レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
moe(プロフ) - この作品、大好きです、 (2018年4月21日 11時) (レス) id: 32c275f53e (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい。違反行為で違反報告の対象になります (2018年3月26日 6時) (レス) id: 104648a3e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ | 作成日時：2018年3月26日 1時
