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と、ニコッと笑う。
仕事もせずに何やってるんだと心底思う。そんなんだから、トントンさんが寝不足で大変なことになるのだろう。
「……いや、その。ゾムが会議を早く抜けるもんだから、愛は本物かみたいな話になりまして」
「ふーん」
「……本物かどうか見分けるためにみたいな、方法を探すようになり。…仕事も手付かずで、議論を重ね。これが結果ですね、ハイ」
呆れてものも言えない。
「俺は止めたんだゾ」と念のためか知らないが、付け加えるグルッペンさんを無視して、教室から出ようとすれば、グイッと手を引かれる。
「…まだ、なにか？」
「協力して欲しんだが…」
「ゾムくんの気持ちを弄ぶようなことはしたくないです」
そんな簡単なノリで、しかも、彼らの掌の上で、ゾムくんの気持ちが本物かどうか測らせるなんて、許されるものではない。
人を好きだという気持ちを、変装か本物か見極めるだけで決めるなんて馬鹿らしいにも程がある。
「なるほど。つまり、逃げるのですね？」
「はい？」
グルッペンさんの手を振り払い、もう一度、教室から出ようとしたところで、今度は私とよく似た声が耳に届いた。
成る程、変装グッツも中々すごいが、この人自身の変装技術もやばすぎる。
「グルッペンさん。プロ呼んでまで、このゲーム、したかったんですか？」
「……やるなら、とことん本気だゾ」
貴方が本気を出すところは、もっと他にあるだろうに。なんて、呆れながらも、目の前にいるもう一人の私を見つめる。
「…それで、逃げるとは？」
「そのままの意味です。ゾムくんが貴女ではなく私が本物だと決めることが怖いのでしょう？」
「ゾムくんって言わないでください。…それに、そんなんじゃないです。ゾムくんは気付いてくれるもん…」
「本当に？そんなのやってみないとわかりませんよ」
「っ…！……る…」
「はい？」
「…やる。…ゾムくんは、変装になんか、騙されないです」
思わず、そう言い切る。
あんなに挑発されて、黙ってはいられない。上手く乗せられた気はするが、後で、逃げたとか何度も言われるのは面倒だ。
「ということで、ゾム先生を呼んでくる！」
「「はい」」
ルールを決めて、グルッペンさんがそう言った。
嬉しそうに笑って教室から出て行くグルッペンさんの背中を見送って、静かになる教室。
緊張からか鼓動が速くなる心臓に手を置いて、ギュッと目を閉じた。
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月見(プロフ) - ゆうなさん» 感想ありがとうございます！！文才が足りないところも多々ありますが、頑張ります！（笑） (2021年2月22日 20時) (
レス) id: 3ca37bb3dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 続編…！！！！！はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、、、ゾムがイケメンだ、イケメンだぁぁぁぁぁっっ！！！そして夢主も可愛いっっっ！！ぁぁぁぁぁぁあぁあ、話が面白すぎる！そしてめっちゃ癒されます…てかもうにやけ顔が収まらんww これからも頑張ってください！！！ (2021年2月18日 4時) (レス) id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - RURUさん» 続編の方にも、感想ありがとうございます！続編も頑張りますね！ (2021年1月23日 16時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - すき焼き…(訳:続編も最高です) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2021年1月13日 23時
