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「…それで、授業にまで付いてきてくれればいいんだがなぁ」


「授業って、退屈なんやもん」


「こら」


ぺしっと軽くゾムくんの頭にチョップし、「そういうこと言わないの」と叱る。
先生は、そんな私達の様子を見て、


「花宮からも授業に出るように言ってやってくれないか?」


と、分かりきった答えの質問をした。
他の先生からも言われることのあるその質問…お願いにゾムくんの方をチラッと見て、


「…先生、私。…ゾムくんの自由なところが好きなんです」


訳:ゾムくんの自由にしてあげてください。

と、微笑む。
その答えに先生は苦笑いをして「自由…か」と呟く。


「まぁ、学校に来て、時々、授業に出て来てくれてるだけでも良しとするべきなのか…」


「…先生は先生の立場で、叱らないとですよ」


「え!?」


「どっちの味方なん!?」と肩を掴んで揺らして来るゾムくんに、「んーだって、授業には出て来て欲しいもん」と笑う。
ずっと、後ろの席に誰も居ないのは少しだけ寂しいのだ。
絶対、伝えないけど。


「はは、緑山。良い彼女を見つけたな。別れるなよ〜」


「……ひひ、当たり前やろ」


そういうところ。

私がゾムくんの隣にいることが当たり前。そんな風に、私と同じ気持ちであることが、すごく嬉しい。
職員室、来て良かった。なんて思いつつ、ゾムくんの方を向けば、とても嬉しそうな彼。


「よし、んじゃ、ホッチキスのある場所は分かるな?…これ、よろしく頼んだぞ」


「はい、分かりました」


「終わったら、教室置いといていいからな」


「はい」


コピーされたプリントを手渡されて、受け取り、元気よく頷く。


「緑山も、手伝ってやれよ〜」


「分かってますって〜」


そんなやりとりを行う先生とゾムくんに、自然とにやける。
ゾムくんが、先生と話しているところなんて見たことなかったけど、案外、楽しそうで良かったと心底思った。







パチッとホッチキスで止める音が教室内に響く。
机をくっつけて、二人で分担しながら仕事をして数分。隣には、ずっと、ニコニコ状態のゾムくん。

頰、緩みきってるよ。


「……嬉しそうだね」


ホッチキスを置いて、ゾムくんの頰をつんつんと突けば、「Aのおかげ」と、私の方を向くゾムくん。

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月見(プロフ) - ゆうなさん» 感想ありがとうございます!!文才が足りないところも多々ありますが、頑張ります!(笑) (2021年2月22日 20時) (レス) id: 3ca37bb3dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 続編…!!!!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、、、ゾムがイケメンだ、イケメンだぁぁぁぁぁっっ!!!そして夢主も可愛いっっっ!!ぁぁぁぁぁぁあぁあ、話が面白すぎる!そしてめっちゃ癒されます…てかもうにやけ顔が収まらんww これからも頑張ってください!!! (2021年2月18日 4時) (レス) id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - RURUさん» 続編の方にも、感想ありがとうございます!続編も頑張りますね! (2021年1月23日 16時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - すき焼き…(訳:続編も最高です) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見 | 作成日時:2021年1月13日 23時

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