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やっぱり ページ42

夜中


ふと、外から気配がしたので着いていってみる。

向かう場所と気配からしておそらく…





ソイツはジジイの部屋に入り、何やら結界を張っている。どうしようか、このくらい簡単に破れる。


これ以上好き勝手にやられて、豹王(パンテラ)まで持ってかれたらたまったもんじゃない。



結界に触れるとバチィッ、と一瞬電撃が体に流れたように感じる。


おそらく、今ので向こうにいる奴も俺がここにいることに気がついた。

さて、乗り込むか…!







結界よりも高密度な呪力を纏い、穴を開ける。


このくらい容易い。






「よォ、松前」



「チッ、気づかれてたんですね」



「あァ。逆になんでこの家の奴ら全員お前の行動を不審に思わなかったのかが疑問でならねぇな?」



「ククク、まぁいいです。豹王(パンテラ)は手に入れました。晴れて若様になられた貴方のお父上の血(・・・・・)を使ってね?」



「松前、お前は俺が小さい頃から良く世話を焼いてくれたよ。別にジジイを殺したことを怒ってるわけじゃねぇ。

むしろこんな堅苦しい家から解放してくれて感謝すらしてる」



「戯言ばかり…」



「てっきり上層部とツテでもあんのかと思ってたが、まさかまさか呪詛師側だったとは」






ただの運転士じゃなかった、っつーわけだ。

怪しんでちゃいたが、敵だとは思わなんだ。いくら家をずっと空けていたとはいえ、俺が異変に気がつかなかった。


諜報ならピカイチだと思うぜ。






「お前、先刻から何が言いたい」



「今、その刀(俺のモン)から手を離すなら苦しまずに殺してやる」





さっさと寄越せ、と言いながら右手を前に出す。


松前は一度俯き、再び顔を上げてニヤリと口角を上げる。






「嫌だ、と言ったら?」



「なら死ね」






言葉を発するとほぼ同時に松前の目の前まで移動し、思い切り振りかぶってぶん殴る。


近接には弱いのか反応が遅れて庭まで飛んでいく松前。



まずいな、家の奴らが起きる…






「ッハ!そこらの術師とはワケが違いますってか!!!」



「ごちゃごちゃ抜かしてんなよ、オイ。豹王(ソイツ)は俺のだ。返せ」



「お前こそ、何度言えばわかるんだよ?

せっかく苦労して離れまで開いて取り出した特級呪具、そう易々と渡す訳がないだろう!!!」






話のわかんねぇやつだな…


もういいや、殺そう。


 

松前→←忠誠



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夜桜(プロフ) - 面白いです。頑張ってください グリムジョーが、カッコイイです。 (2021年2月20日 17時) (レス) id: 61068c4ac1 (このIDを非表示/違反報告)
むーちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます!凄くいい展開で楽しみです!更新頑張ってください!! (2021年1月16日 10時) (レス) id: 61a580f902 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年1月15日 16時

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