俺らの邪魔すんな【呪術廻戦】

聞かなかったことに ページ24

俺が、特級呪術師…


ハッ、聞こえはいいが、上の企むことはろくなもんじゃねぇなァ。

身に余る任務を受け、名誉の死。体(てい)良(よ)く殺しちゃおっかなって魂胆だろ。



あー、うぜぇうぜぇ。






「いい？A、よく聞いて。これから先、危険な任務が増える。Aの場合、初級の任務をすっ飛ばして当たる任務になると思う。

僕は君に死なれたら悲しい。絶対に死なないで。上のジジイどもはこの決定を覆すつもりはない。だから、強くなって」



「ンなこと分かってるよ。いいか？よく聞け。俺は死なない。絶対。約束する。

己が愚かさをちゃんと理解してるさ。だから、俺を強くしろよ、最強」






俺は屈しない。

にこ、と笑って見せると五条さんは目をパチクリさせた後クツクツと笑い出した。


なに、なんだよ…






「Aならそう言うと思ったよ。ククッ…」



「よろしく、五条さん」



「もちろん！」






五条さんはグシャ、と俺の頭を撫でるとまた笑った。


最強の元で強くしてもらえる。これほど最強への近道はない。

死刑なんてクソ喰らえ。特級呪術師？知らねェよバァーカ。






「それから、この間の面談の時に聞かなかったのも悪いと思うんだけど、あのビルが吹き飛んだのはどういう仕掛け？」



「あぁ、だからアレは俺の術式だって」



「ただの？」



「ただの」






ただの術式。


確かにあの呪霊は俺の鋼皮(イエロ)を切った。たまたまだったかもしれないが。

というか、絶対たまたま。



あの時は…まぁ、イラついて出力とか気にしてなかったけどさ。そんなに呪力込めてないって。吹き飛んじゃったけど。ほんとに。






「あー…説明だる………」



「頼むよ」






説明すんの苦手なんだよな。

俺結構感覚人間に分類される人間だと思うんだ。

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