俺らの邪魔すんな【呪術廻戦】

ヤバそうだ ページ21

五条side



悠仁と野薔薇が窓から飛び出してきた呪霊を祓って、中にいたらしい男の子と戻ってきた頃、


僕は少し違和感を感じていた。






「一色、遅いですね」



「うん」






恵の言う通り、Aが戻ってこないのだ。

Aならすぐに終わらせて１番に戻ってくると思ってたけど、



まさか、サボってる？





「あれ、一色(アイツ)は？」



「まだ中だよ」



「えっ、」



「君ら一緒じゃなかったの？」



「途中で別れて、また会ったって感じ！」



「Aとは会わなかった、と…」






どうしたもんか…



うーん、と顎に手を置いた時、微かな空気のピリつきを感じる。


何か嫌な予感がして、急いで帳を降ろす。

恵と野薔薇は僕の慌て様に異変を感じた様で表情が硬くなる。



瞬間


ビルの３階から上が吹き飛んだ。






「きゃっ、」



「うおっ、」



「わっ、」






よろける３人。野薔薇のことは支えながら、地鳴りの様な轟音とともに吹き飛んだ瓦礫が３人に当たらないよう、止める。


ほら、嫌な予感が当たった。



一体中で何が…






「俺一色探してくる！！」



「悠仁待って、危ない。僕が行って」



「でも！」



「私もいく」



「俺も」






…仕方ないなぁ



３人にちょっと待ってて、と伝え男の子とその場を離れる。

男の子には目を瞑っているように言い、周辺の公園までトぶ。






「ここから帰り方わかる？」



「うん！お兄ちゃんたちにありがとうって言っておいて！」



「任せなさーい！」






気をつけて、と手を振るとお兄ちゃん達もねー！と言いながら手をふり返し、走っていってしまった。


さて、戻るか。




数秒にも満たないこの時間、最大限に頭を働かせたがわかることはなかった。


可能性は３つ

１、呪霊の攻撃によるもの。これが１番ヤバい。なぜならAの命が危ないかもしれないからだ。

２、Aと呪霊の攻撃が互いにぶつかり合い生まれた衝撃波。

３、Aの術式によるもの。これもかなりヤバい。上には一発でバレる。




いつもより少し冷静さを欠いた頭を働かせながら、元いた場所に戻り、３人とビルの中に入った。

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