このピュア〔？〕あなたに届けたいっ！【呪術廻戦】

ピュア １５ ページ19

「建人くん！アイドルごっこしよ！」



「しません」









「オッケー！！じゃあ物販からやろっか！」



「大胆にスルーしないでください」



「はいこれ小道具！私がファンで、建人くんは物販スタッフ！

はいっ、第１幕スタート！」



「何幕まであるんですか、帰らせてください」









　









　









「…お次の方」



「はーい！七海建人くんのブロマイド１組くださいっ！」






じっと写真を見つめる建人くん






「…お客様、こちらの商品は隠し撮り(違法)の可能性があるのでお渡しできません」



「タイム！ターイム！！何を言い出すかと思えば！」



「いや、これ全部盗撮ですよね」



「失敬な！私は建人くんへの愛に関して隠れたことなんて１度もない！」



「隠れてください、少しは」



「もぉー！そんなこといいから進めようよー！」



「被写体本人に向かってそんなことってお前…」



「価格表作ってあるから！会計！」



「はー、もうわかりました。ブロマイドは、………５万…！？たっか…！？」



「高い！？何言ってんの！？ごっこ遊びだからリーズナブルにした方だよ！？建人くんに５万以下の値がつけられるわけなくない！？」



「お前こそさっきから本人に向かって何言ってんですか」






とにかく１組ください！と言って無理矢理建人くんに会計してもらう


ふ、ふふっ、これで…






「(…？

ちょっと待て。なんでこいつこんなムキに… いつもならこんな強気には…

そもそもどうして物販？アイドルごっこでコンサートのくだりをやりたがりそうなものなのに…)」






何かを察したかのように手渡しかけていたブロマイドを引っ込める建人くん


え？

え、ちょっと、建人くん？なに…？



すると、ぴら、とブロマイドを裏返す



あ、ヤバ




『有馬さんへ
いつも応援ありがとうございます
ついそっけなくしちゃうけど、ホントはあなたのことが…
早く身も心もAちゃんのものにしてください…♡』






「あ、いや、あの、ね？これ、は、その… なんていうか、」



「…」



「違うの！！」



「何１つ違わないことはわかりました。

はー… ちょっと付き合ったらすぐこれですか、お前本当… はー…」



「やめて！罵倒の言葉すらかけたくないみたいなのやめて！

…………わかんないよね建人くんは」



「えっ、泣いてる」



「これが、どんなに…

準備の過程はどうあれ、手渡しで建人くんからものを買うことが…っ、どれほど儚くて至高で最高かわかんないよ…！！」



「わかりたくありません」




　

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