このピュア〔？〕あなたに届けたいっ！【呪術廻戦】

ピュア １２ ページ16

夏油side



「え、っと、A？」



「見てわかんない？傑。建人くん待ち伏せてるの！！」






廊下を歩いていると明らかに不審なA






「またくだらないことして… パンでも咥えながらぶつかりに行こうってのかい？」



「ノンノン！！そんなベタじゃないよ！

『ハンカチ落としましたよ』をやってもらいたくて！！」



「…なにあれ？罠？」



「罠じゃない！！ハンカチを落としたの！！」






Aが待ち伏せている曲がり角の先に視線を移すと一枚のハンカチが落ちていた



……いや、あれじゃ『ハンカチ落としましたよ』じゃなくて、『ハンカチ落ちてますね』だろ






「大体、誰のかもわかんないし、良くて落とし物として届けられて終わりだよ」



「そこはちゃんと私ってわかるように裏全面に名前書いておいたから大丈夫！！」



「小学生の雑巾かな？？？

というか、あんなところに落として誰か転んだらどうするの。危ないでしょ」



「もぉぉぉぉ〜〜〜 なんで傑はいつも正論ばっかり！！この常識人！ツッコミ上手！」






す、すごい褒められてる…


どうしたもんか、と考えていると「あ」という声が聞こえた



？？？


不思議に思って声の方を見ると、






「ハンカチ落ちてる」



「落とし物のとこ持ってくか？」



「しゃけ」




「あーーーー！！！！だめだめだめだめ！！

パンダくんも真希ちゃんも棘くんもありがとう！！でも持ってかなくていい！！見なかったことにして！！！」



「ツ、ツナ？？？」



「うおっ、なんだよ」



「あれ、傑もいんじゃん」






グワッッ、と必死に「気にしないで」と伝え続けるA


おい、勘弁してくれ。



なんなんだ。あれか？親切な人が捕まる罠なのか？






「A、もう片づ」



「夏油さん？」






えっ、


このタイミングで……！？



これ以上面倒ごとには… と思いながら振り返る






「どうしたんですか？」



「七海…」



「あっれぇぇぇぇ！？建人くんまさかのそっちから！？」



「有馬まで、何してるんですか２人して」



「何っていうか…

建人くん！良ければそこのハンカチを拾っ」



「有馬」



「……は、はい」



「夏油さんを困らせるのも大概に」



「困らせてない！」



「そういうとこです。いつも呆れられてるのは誰ですか」



「すみません！！」



「夏油さん、次１年生の授業ですよね？行きましょう」



「あ、うん」






七海、さすが…


手綱は健在だな






「そこの雑巾も片付けておいてくださいね」



「はい！」






雑巾……




　

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