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***



___翌朝、不死川は起床と共に黒羽を起こすものの



黒羽は何度声を掛けても、起き上がる気配がなく



「母さん…今日は日曜だから、休みでしょ…。」



「本当、母さんは…おっちょこちょい___」



そう告げる黒羽の言葉に、不死川は被せるようにして



「誰が母さんだァ…寝ぼけた事言ってンじゃねェ」



「それと今日は水曜だァ、早く起きろクソガキ」



叱り付けると同時に、半ば強引に布団を剥ぎ取る。
















眠い目を擦りながら、黒羽が着替えを終える中



「着替え…終わったかァ、」



一旦廊下に出て、待機していた不死川がそう声を掛けるものの



黒羽は不死川の呼び掛けに返答する事なく、



「(…寝よ、)」



そんな事を思いながら、小さく欠伸をする。



一方、次第に苛立ちが募り始めた不死川は



「(遅ェ…、アイツ何してンだァ…。)」



通り掛かった女中を呼び止め、中の様子を確認させるものの



「あの…お連れ様の姿が見当たらないんですが…、」



そう告げられ、不死川は部屋の中へと足を踏み入れる。



不死川は辺りを見渡したかと思えば、すぐさま押し入れの戸へと手を掛けて



「こんな所で何してンだァ、さっさと出て来い___」



そう声を掛けながら、布団に寄りかかるようにして眠る黒羽を強引に引き摺り出す。















その後、二人は顔を合わせながら朝食を取るものの



「……」



黒羽は終始ぼんやりとした様子で、食事を口へと運んでおり



「(コイツ…朝弱すぎだろォ…、毎朝こんな感じなのかァ…?)」



「オイ…食ってる途中に寝るなァ、溢しても知らねェぞ___」



…そうは言いつつも、不死川は黒羽の手から茶碗が滑り落ちそうになると



「危ねェだろォ、ちゃんと手元見ろ。」



落ちかけた茶碗を支えながら、黒羽にそう声を掛ける。















食事を終えた後、不死川は屋敷を立つ前に



事前に鴉から受け取った、鬼の情報について書かれた報告書を読んでいると



「……」



黒羽が無言で不死川の背後へと近づき、



背を向けるかたちで、その場に腰を下ろしたかと思えば



「…堅、___」



不死川の背中へと寄り掛かり、ゆっくりと瞼を閉じる。



不死川は自身の背を借り、すぐさま眠りにつこうとする黒羽に対して



「オイ…寝るなァ、いい加減目覚ませェ」



「もうすぐ此処出るってのによォ…ったく、」

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作者名: | 作成日時:2023年9月18日 10時

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