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episode18 ページ20





付近に鬼の気配が無いことを確認してから村田さんをその場に残し、別の鬼の気配がする方へと向かう最中で、感じ取っていた鬼の気配が消えた。


多分、あの禍々しい気配からして斬られたのは十二鬼月の鬼だ。となれば向かう先に居るのは柱の誰か。




『…でも、殺気がしない』




彼ら(・・)の存在を見て、刀を振るわない柱が居るとするならばそれはもう一人しかいない。









此処に呼ばれた柱は義勇だ







ほっと、肩の荷が降りた気分だった。




義勇が居るなら心配はいらないだろう。
この山に住む鬼の殲滅は終わった。
それならもう、彼らに危害が加えられることも危機に晒されることもない。




ならば大人しく山を下ろう───そう思って進行方向を変えたところで、足を止めた。






『……もうひとり、いる』








義勇と彼らの元にとてつもない速さで向かっている、人の気配がする。
何故この山に呼ばれた柱が義勇だけだと思ってしまったのだろう。





『…助けなきゃ』









全力で義勇達のいる元へと急げば、其処にには(うずくま)る彼ら───竈門炭治郎、竈門禰豆子と彼らを庇うような体制を取っている義勇、それから義勇達に向かって刀を向けている胡蝶さんの姿があった。





「さぁ、冨岡さん。そこを退いてください」




胡蝶さんが今にも刀を突き刺さしそうな勢いで義勇にそう言うのが聞こえて、この場での話し合いは不可能だと判断する。




ならば、私がすることは決まっている。









『大丈夫。二人とも、私が逃すから』






突然の第三者の登場に、義勇も胡蝶さんも目を丸くして一瞬動きが止まる。


その隙をついて、炭治郎と禰豆子を抱え上げた。
炭治郎に至ってはあちこち負傷しているが、今はそれを気遣っている暇はない。




「あ、あの…」

『黙ってて』


驚きで目を見開きつつも、何か言いたそうな炭治郎を一言で黙らせて、とにかく走った。

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きなこもち(プロフ) - ひかるさん» 観閲ありがとうございます、とっても嬉しいです! (2022年5月8日 19時) (レス) @page50 id: 869b2e483e (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - すごく面白いです! (2022年5月8日 15時) (レス) @page25 id: 97f5eb0e61 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - いいさん» いいさん嬉しいお言葉ありがとうございますm(_ _)m。マイペース更新ですが頑張りますのでこれからも見ていただけたら嬉しいです! (2021年10月19日 15時) (レス) id: 8cb9599803 (このIDを非表示/違反報告)
いい - 一瞬で心鷲掴みにされました!応援してます!頑張ってください! (2021年10月17日 9時) (レス) @page47 id: ac051c4e24 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 凌雲さん» 嬉しいコメントありがとうございます!とても励みになりますm(_ _)m (2021年9月23日 10時) (レス) id: 8cb9599803 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこもち | 作成日時:2020年4月5日 17時

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