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episode40 ページ42





「A、どうした!?太宰手前、何しやがった」

私の奇声に素早く反応した中也さんがその足を止めて此方を振り返る。
そして、私が蹲っている原因が太宰さんだと判断したらしいその人は厳しい口調で太宰さんを責める。


「ちょっと、濡れ衣も程々にしてよ。Aがこうなったの中也のせいでしょ」

中也さんの睨みを意にも介さず呆れ顔でそう云う太宰さんに、「はぁ?」と眉を顰める中也さん。
まさか自分の行った行動が部下の心を射抜いているなんて思いもしないのだろう。


『いえ、あの…大丈夫です、すみません…』


太宰さんに余計な事を云われても困るため、早々に話を打ち切り部屋から出るよう催促する。


中也さんは少し納得していないような顔で、それでも再び前を向いて、出口の方へと歩きだした。


「君、ほんと相変わらずだね」

『太宰さんには一生わかりませんよ。部下であろうと“女”として扱ってくれる心遣いの嬉しさなんて』

そう云ってくる太宰さんの顔は、若干どころかかなり引いた目をしていた。
そう云えばこの人はいつも私が中也さんの行動に悶えるとこういう目をしてたな、と思い出す。
嫌悪や憎悪ではない、理解できないものを見るような目付き。


「中也じゃなくても、君のことを女の子扱いしてる連中なんて五万といるじゃない」

『時と場合の使い分けが出来てこそ、なんです。下衆な考えで接してくる奴等と中也さんを同じにしないでください』

「ふーん。…まぁ君みたいな猫被りに騙される奴なんてたかが知れてるけどね」

『自分から話振ってきたくせにどうして怒ってるんですか?包帯付属品さん』

「は?別に怒ってないけど。ちびっこマフィア」

『社会不適合人間』

「その程度の悪口じゃそよ風にしか感じないねぇ」

フッ、と鼻で笑う太宰さんにどうにも腹が立って。
ならば、と『貴方が泣かせた女性全員に今の住所バラしますよ』と云えば、流石にそれは困るのか焦ったように「やめてくれない?」と本気で云われた。
いい気味である。

そんなこんな、太宰さんを相手にしていたらいつの間にか小屋の外まで来ていて。




嗚呼、中也さんとの久々の任務もこれで終いか…なんて考えていると、何処からともなく触手のようなものが飛んでくる。

それは、素早く中也さんの首に巻きつくと軽々と勢いよく中也さんを吹き飛ばした。


『ち、中也さん!!!』

「さっきから妙に……肩が凝る…」





触手を放ってきた奇妙なソイツに私は見覚えがあった

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きなこもち(プロフ) - わたあめさん» ブックマンJr.放置していてすみません。最近自分でも迷走しててどこに突っ走っているのかわからなくなり放置状態にしてました。真逆更新待って下さる方がいるとは思わず・・・。でも、とても嬉しいお言葉です!頑張って今月中に更新します!! (2017年8月17日 7時) (レス) id: d6a64bf75c (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - ごめんなさい!生意気言って,,, (2017年8月16日 21時) (レス) id: 8f5f7e0649 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - ブックマンJrの少女も更新して欲しいです!! (2017年8月16日 21時) (レス) id: 8f5f7e0649 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 赤雲蒼雲さん» 赤雲さん、ありがとうございます!とっても励みになりました!!更新とってもノロノロですが、これからも面白いと思って頂けるよう頑張ります! (2017年4月22日 19時) (レス) id: d6a64bf75c (このIDを非表示/違反報告)
赤雲蒼雲 - 面白かったです!更新頑張ってください! (2017年4月17日 11時) (レス) id: 08e4520087 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこもち | 作成日時:2017年1月2日 21時

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