教会のエキストラ (ページ11)

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10 イナリの場合、勝負と書いて『デスマッチ』と読む。ページ11

「お先にどうぞ。」

イナリにそう言われ、僕は飛びかかる。

僕が負けても、しょうがないと思う。

イナリは女の子だけど、僕とは、圧倒的に力の差が激しすぎる。

それでも、僕は

「負けてばかりいられないんだ！」

カシャンッ

僕の剣がイナリにあたる。が、どうやら、彼女の腕は、刃物でできているらしい。

「ウフッ、驚いた？私の腕は、盾と、剣をまとっているわ。ホント、あんたってなんか、単純って感じ。

嬲り放題じゃない♪」

そう言って、イナリは僕を押し倒し、僕にまたがって、僕の意識が薄れるまで、刺したり、殴ったりし続けた。

「おい！」
明希が、駆け寄ろうとすると、

「君は、来ちゃダメ。ここで、待っててネ。」

と、結界を張ってしまった。

結界の中にいるのは、師匠と、僕にイナリ。

「ししょ…。」

僕は、ここで意識が途切れた。

羅似side

「ししょ…。」

アダムの助けを求める声が、かすれたアダムの声が聞こえた。

「私は、楽しみを後にとっておきたいタイプなのよ。だから、彼と、あなた達を別々にしたの。

彼強そうだし。」

正直頭にきた。私が弱いだと？(←実質誰もそんなこと言ってない。)

私は、アレを使うか、迷った。

アレを使うには、この顔の札を取らなければ、ならない。

でも、もしこの顔が、ロゼブレインの奴らにバレたら、、。

…デモ今は、そんなこと言ってられない！

本物のエキストラになれそうな弟子がやられたい放題だ。

これは、他のエキストラの顔に泥を塗っているのと同じ行為。

それに、こいつを殺れば、この顔のこともばれないはず。

こうなったら。

私は、顔の札を取り、地面に投げつけた。

気味の悪い目玉を彼女に見せつけながら。