【BTS】フラレタガール 番外編

番外編 34 ページ34

私はいい子じゃない。


物分りのいい子じゃない。



笑顔で好きな人の幸せの為に自分のことを投げやりにできるほど


出来た子じゃないの。





こんなにワガママで可愛くないの。






ジミン｢っ＿＿＿＿ごめんっ…！｣






これは最後のハグですか？








＿＿＿＿やっぱり私よりもあの子がいいですか？









ジミン｢ごめんごめんごめんっ＿＿＿＿ごめん…｣









久しぶりのジミンくんの匂いに温もりに




やっぱり離れたくない私がいて

やっぱりそばにいたい私がいて




ジミンくんの隣で笑っていたいのは



あの子じゃなくて私がいいとそう思ってしまう








｢ジミン、く…諦められなくなっちゃうっ…から…｣









嘘つきでワガママだ。



本当は諦める気なんて更々ないくせに


最後までいい子に写りたいの？


もうむりだよ。


さっきあんなワガママ言って困らせてるのは私なんだから。








ジミン｢…ﾁｭｯ｣


｢っ＿＿＿＿ん｣


ジミン｢ごめん、諦めないでください。僕をまだ









＿＿＿＿好きでいてください｣









なのに泣いて私を抱きしめてお願いするジミンくん。


震えててどうしようもなくて








｢風邪…移っちゃう…のに｣


ジミン｢Aの風邪なら貰いたい。…だめ？｣








困ったように泣いてるこの人がやっぱりどうしても愛おしい。


理性とか、そんなの取っぱらって


本能が、この人を好きだと言ってるみたいに


心臓が痛いほどに音を立てて跳ねてる。








ジミン｢＿＿＿＿僕が好きなのは、Aだけなんだ｣







その言葉にどれだけ安心したか、ジミンくんわかる？







ジミン｢＿＿＿＿僕の彼女はAがいい｣






その言葉がどれほど欲しかったか、わかる？ジミンくん







｢…馬鹿｣


ジミン｢…え、あ、ごめん…やっぱり都合よ…｣


｢…好きっ…ジミンくん…！｣






抱きつきたくなる気持ち、わかる？


我慢してた


話すのも

触れるのも


他人に触れられてるのを見るのも全部


全部、我慢してた。






｢…ジミンくんも、好き…？｣


ジミン｢好き、大好き｣


｢じゃあ、ちゃんと抱きしめて？｣


ジミン｢…いいの？僕、沢山傷つけて…｣


｢さっきキスしたの、ジミンくんなのに｣






こんなにしょっぱくて


切なくて



安心するハグは初めてだ。









ジミン｢…絶対もう、傷つけないって誓うから。僕に、キスさせて｣


｢＿＿＿＿うん｣









こんなに塩辛いキスも、初めてだった。

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