【A3!】守りたいヤツ【男主】

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A｢万里〜！台本できたってまじ？｣


万里｢おー｣


A｢見せろ見せろ〜｣


一昨日の夜から、今日の午前中に台本を書いて絶賛昼休みに学校来てAと昼飯中。




A｢すげ〜！お前本当なんでもできんな｣


万里｢まーな｣


A｢ただ最後、なんかあんましっくり来ねえな〜…｣


万里｢は｣


そう言われて少しドキッとする。

ほぼストーリーは4時間ほどで完成できていたが、ラストシーンでずっと悩んでいたためだ。


A｢なんかラストシーンがロマンス！！！にかける｣


白雪姫のラストには二通りある。

一つは、愛のキスで白雪姫が目を覚まして終わるパターン。
もう一つは、棺桶を運んでいた小人が転んで、喉に突っかかっていた毒林檎が取れるパターン。

今回は後者の方を選んでみたが、やっぱりしっくり来なかったらしい。


万里｢……お前が、キスシーン嫌だろうと思って｣


A｢俺のためか！可愛いやつだなお前は〜。

でも万里だってさ、今実際劇やってて頑張ってんだろ。俺も頑張ってみるからさ！｣


そう言いながら俺の頭をクシャクシャにするA。


俺が嫌なんだよ汲み取れよ。


A｢まあ王子役が顔綺麗なやつなだけマシ｣


万里｢そうかよ｣


なんだか楽しみな顔をするAを見ていたら、あまりこれ以上何も言えなかった。

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