響音 (ページ21)

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青 side

今日はグループ仕事であり、メンバーにあのことを伝える日

朝の体調はいつも通り最悪で、
目覚めて1分もしないうちにトイレに駆け込んだ

そんな俺に気づいて追いかけてくる北斗

『じゅりっ、、？』

｢ぅゔっ、、はぁ、、あ、おはよ｣

いつもみたいにクールな自分を装いたいけど、
そんな余裕ないくらいに吐き気が次々と襲ってくる

『おはよ、朝から辛いね、』

そういって頭ポンポンなんかをしてくれる北斗

最近、仕事がない日とか余裕がある日は朝でも夜でも構わずずっと俺の家にいてくれるんだよね

ご飯も用意してくれたりするんだけど、
やっぱり食べれる日の方が少なくていつも申し訳なくなる

『朝ごはん、ちょっとでも食べれそう？』

｢んー、、やめとこうかな、ごめん｣

『わかった。グレープフルーツあるけどそれはどう？』

｢少しだけ、なら、｣

そんな会話をトイレで交わし、了解なんて言って北斗は準備しに行ってくれる

あいつだって暇じゃないだろうし、
既に決まってるドラマの台詞覚えたりしなきゃなのに
こんな俺に付きっきりで大丈夫なのかよって思う

でも側にいてくれるときの安心感が半端なくてかなり頼ってしまってる自分もいる

そんなことを考えていると再び吐き気と強い頭痛に襲われた

『どうしたの、樹』

そんな心配気な北斗を前に無意識のうちに涙が溢れてたらしい

言われて気づいたけど自分でもなんの涙なのかはわからない

「なんでもねぇよ、大丈夫だから」

『なんでもない訳ないでしょ？』

「ほんとに大丈夫だから」

『…辛くなっちゃった？』

「ほんとに、辛くないし大丈夫」

弱音を吐けない自分、素直になれない自分がこれほどまでに嫌になることはなかった

『そっか、なら良いんだけどさ。
よしリビング戻ろ？お腹冷えるよ』

そういって俺の体を支え立たせてくれた北斗

なんでこんな俺にこんな優しくしてくれるんだろうか

「ごめん、ありがと」

そういって支えてもらいながらリビングに向かった