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第7話─後悔の念─ ページ8

兄の言葉など二度と聞きたくない。どうしてあの時私を置いて行った。逃げる為に私を彼処に置いたのではないか。


その場から逃げるように出た時に自分の体重を扉に預けるように閉じた。口から又もやため息が出た。


「っ、はぁ〜・・・・・・・」


「君たちが喧嘩なんて、珍しいね、?」


この声に顔を上げれば、少し眉を下げる乱歩さんの姿だった。私は少し冷や汗をかいた。まさか、すべて聞いていたのではないか。


立ち上がってなにか言おうとしたが、彼に云ってしまえば何かを勘づいて何か云うかもしれない。それがこわい。


私は何も出来ず、只呆然と生き尽くすだけだった。その姿に見兼ねた乱歩さんが......。


乱歩「まさか僕が全て知ってるから、怖い、なんて思ってないだろうね?」


大当たり。聞いてるかもしれないから怖いのだ。だってこの人の名推理は、人の心まで読んでしまうのだ。人の心まで読むって其れはそれで凄いけど。

「名探偵江戸川乱歩には敵わない、か、」


乱歩「確かに、この名探偵に敵う相手は居ない!!と云いたい処だけど君の心情は読みたくないのだ」


「え...?」


その言葉に何か心に痛い何かが刺さった。痛いよ、心が。


乱歩「君の心は深い黒い闇で覆い尽くされてる。卦度(けど)、之だけは云える」


私の目の前まで歩いてきて、私の肩にとんと乱歩さんの温かい手が乗った。次に出る言葉がきっと私を苦しめると何故か勘づいた。


何故か、耳を塞ぎたかった。


「君は彼処(あそこ)から抜け出さないと、自ら死に追いやる、つまり、自分の考えで死んでしまうよ、其れ処か君は彼を死なすことになる、本当の姿を現さないと......」



私は目眩を起こした様に、頭に鈍器で殴られたようにふらりと、壁に寄りかかり其の儘壁伝いに座り込んだ。


力なく下から乱歩さんを見上げた。私の方に置いていた手は、力なくぶらりと垂れ下げた。


その時の乱歩さんは何処か、使い捨てを見下げるように、目線を私にやった。


辞めて、その目で私を見るな、私は何もしてない。確かに、愚かな事をしてきたのは百も承知だ。だけど、ただ、ただ、自分が怖いんだよ。


「A・・・・・・君に生きる選択は、君にはない。君はただ周りに使い回される駒のように扱われるだけ、生きることとはそういうことだよ。彼処に居れば、君はいずれ滅びる。其れでも良いなら、僕はとめない。けど、」



彼は私の心臓に手を当てた。

第8話─助言─→←第6話─莫迦な2人─



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うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/  
作成日時:2021年8月14日 0時

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