第38話─崩れる─ ページ39
「は?」
私は戸惑った。違う、私は、俺は女じゃない。男だ。だから、違う。此奴、嘘ついてるんだ。
男「だから、覚えてないの?俺の事佐藤幸介」
忘れもしない。男子数人グループで私のことを虐めてきた奴。虐めだけじゃ済まなかった。
其奴がどうして私を・・・・・・。
佐藤「え、何?お前男として生きてんの?まさか、そこの二人も知らなかった系?まじか・・・」
弱みを握ったやつほど憎いものは無い。だが、どうして私は反論しないのか。正体をバラされたから、って私を知ってるのは私。此奴が嘘ついてるって云えばそれで済む。
佐藤「女の癖に、男の恰好?気持ち悪ぃ〜」
ブチッ。何かが切れる音がした。其れは、まるで理性を壊した音。硝子が砕けた音でも聴こえた。
「黙れぇぇえええええぇぇえ!!!!!!!」
喉がはち切れるほど叫んだ。後ろで中也が叫んでる気がするが、気がするだけ、何も聞こえない。
咆哮と云ってもいい。
拳を男の顔にするが、軽々く受け止められた。嘘だ。中也と戦って何時も対立に戦えているのに!!!あ、そうか。此奴が怖いからだ。莫迦だ。今、トラウマが蘇って私を恐怖で縛っているからだ。
佐藤「女だからな、男に勝てる筈がねぇんだよ」
「黙れ!!!!!」
蹴り飛ばす。すると、相手の腹に当たり、相手は蹴り飛ばされた事により壁にぶつかり、蜘蛛の糸状に亀裂が入った。パラパラと壁の破片が落ちてきた。
佐藤「っ、ぐっ、てめっ・・・俺より弱かった癖に・・・・・・!!!」
すると、男の手には銃が握られていた。
「それで、俺を殺すのか?良いよ、殺してみなよ、君に殺せるの?君に殺せることが出来るのなら私は喜んで死を受け入れるね!!だが、君は死なせない、首領から生きて連れて帰ろと云われているのでね」
ゆらゆらと、男に近づく、すると、男の顔にもう勝ち誇った顔ではない。いつの間にか恐怖が顔に出ていた。
佐藤「来るなっ・・・・・・」
「死ね、生きる価値のないごみがっ、」
佐藤「来るなっ!!!!!」
男の叫びと共に、発砲された。そして、右腕が焼ける痛みとともに生暖かいモノが腕を垂れて指を伝い、床を汚した。紅い液だった。
それでも近づく、
佐藤「本気で殺すぞ!!!!!!」
そしてまた発砲。次は、自分の左こめかみを掠らせた。包帯が取れて、血がこめかみを流れる。
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うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/
作成日時:2021年8月14日 0時