第26話─敵わない─ ページ27
珈琲を飲み終えて、敦くん達も満足気にニコニコしていた。谷崎くんも満足してた。私はそのまま立ち上がり勘定をした。
太宰「え。Aさん?なんで払ってるの??」
「何となく、これで兄貴に恩売ったからなんかあった時にこき使える」
太宰「優しいと思ったのに、そんな下心が・・・」
なんか、兄に悪いこと云ったな、って少しした「ごめんね」の気持ちで払った。
敦「すみません、Aさん態々」
谷崎「僕も、なんか悪いね」
「良いんですよ、これも何時も有難うの感謝の少しした御礼です」
そう云うと、三人は顔を見合わせて微笑んだ。私はその顔さえ見れればそれで良い。
そして、探偵社に戻る。相変わらず、慌ててる他の人たち。
「てか、兄さん、こんなに仕事溜まってるけど平気?」
太宰「なぁに云ってるの、それは私とAで共にやるんでしょ!」
どうしよう、右手が震える。なんか拳作って今から、目の前の奴を殴りたいって拳が云ってる気がする〜。
「てっっつめ一人でやれ!!!!!」
太宰「そんな酷いこと云わないでよぉ〜」
「この糞兄貴!!!」
左腕を上げて拳で殴ろうとしたが、そう云えば、と思い出して私はそのまま腕を下げた。
じくりと痛いから。
太宰「なんだい?殴らないのかい?」
「今はそんな気分じゃない。ほっといてくれ」
そう云って踵を返して自分の仕事の席に戻ろうとしたが、左腕を掴む誰かの手。
それは明らかに、彼奴の手だった。私は、振り向こうとした。だけど、振り向いて彼の顔が半分見えた時、酷い激痛に見舞われた。
「っ、!!!んぐっ、」
兄が私の腕を掴んで爪を立ててる、そのおかげで痛くて、涙が出そうだった。此奴の悪戯は度を越してる。そして、強く、腕を降ったらパッと離した。
「態とかっ!!?」
太宰「またやったの?」
「うるせぇ、ほっとけって云っただろうが・・・・・・」
腕を組むように左腕を庇うようにした。力が入らない。
太宰「あの時に約束したじゃん、もうやらないって、」
「ふっ、知らねぇ、ほっとけ」
太宰「そろそろ怒るよ」
「餓鬼じゃねェんだよ」
太宰「中也みたいになったね、」
「今出すなよ、誰かに訊かれたら」
太宰「いいよ、別に、Aのそばに居るのは私なんだから」
「チッ、何が訊きてぇんだよ」
こんなに私から何かを訊き出そうとする時、必ず子供扱いする。
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うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/
作成日時:2021年8月14日 0時