検索窓
今日:3 hit、昨日:9 hit、合計:51,158 hit

第26話─敵わない─ ページ27

珈琲を飲み終えて、敦くん達も満足気にニコニコしていた。谷崎くんも満足してた。私はそのまま立ち上がり勘定をした。


太宰「え。Aさん?なんで払ってるの??」


「何となく、これで兄貴に恩売ったからなんかあった時にこき使える」


太宰「優しいと思ったのに、そんな下心が・・・」


なんか、兄に悪いこと云ったな、って少しした「ごめんね」の気持ちで払った。


敦「すみません、Aさん態々」

谷崎「僕も、なんか悪いね」


「良いんですよ、これも何時も有難うの感謝の少しした御礼です」


そう云うと、三人は顔を見合わせて微笑んだ。私はその顔さえ見れればそれで良い。


そして、探偵社に戻る。相変わらず、慌ててる他の人たち。



「てか、兄さん、こんなに仕事溜まってるけど平気?」


太宰「なぁに云ってるの、それは私とAで共にやるんでしょ!」



どうしよう、右手が震える。なんか拳作って今から、目の前の奴を殴りたいって拳が云ってる気がする〜。



「てっっつめ一人でやれ!!!!!」


太宰「そんな酷いこと云わないでよぉ〜」


「この糞兄貴!!!」


左腕を上げて拳で殴ろうとしたが、そう云えば、と思い出して私はそのまま腕を下げた。

じくりと痛いから。


太宰「なんだい?殴らないのかい?」


「今はそんな気分じゃない。ほっといてくれ」


そう云って踵を返して自分の仕事の席に戻ろうとしたが、左腕を掴む誰かの手。


それは明らかに、彼奴の手だった。私は、振り向こうとした。だけど、振り向いて彼の顔が半分見えた時、酷い激痛に見舞われた。


「っ、!!!んぐっ、」


兄が私の腕を掴んで爪を立ててる、そのおかげで痛くて、涙が出そうだった。此奴の悪戯は度を越してる。そして、強く、腕を降ったらパッと離した。



「態とかっ!!?」


太宰「またやったの?」


「うるせぇ、ほっとけって云っただろうが・・・・・・」


腕を組むように左腕を庇うようにした。力が入らない。


太宰「あの時に約束したじゃん、もうやらないって、」


「ふっ、知らねぇ、ほっとけ」


太宰「そろそろ怒るよ」


「餓鬼じゃねェんだよ」


太宰「中也みたいになったね、」


「今出すなよ、誰かに訊かれたら」


太宰「いいよ、別に、Aのそばに居るのは私なんだから」


「チッ、何が訊きてぇんだよ」


こんなに私から何かを訊き出そうとする時、必ず子供扱いする。

第27話─河川敷─→←第25話─落ち着く─



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.0/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/  
作成日時:2021年8月14日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。