第47話─慈愛─ ページ48
森「其の儘だよ、君は隙がありすぎる、だから不安なんだよ、確りして貰わないとねぇ・・・」
「っ、申し訳御座いません・・・」
立ち上がって、首領から離れて、頭を下げる。だが、まだ、頸元がメスのヒヤリとする感覚を覚えていた。
森「君なら安心だよ・・・」
「え、」
森「太宰君だったら私を簡単に葬れるが、君はそれは出来ない。とても優しい子だからだ」
「・・・・・・」
森「もう行く時間だろう、行ってきなさい」
「失礼します」
彼に踵を返し、首領室を出ていく。そして、地下牢に行くと、尾崎幹部、中原幹部が居た。その他尾崎幹部の拷 問部隊、重たい扉を開けて中に入る。
すると、姐さん達が此方を向き心配そうな顔で此方に来た。
中也「大丈夫か?」
尾崎「腕の事、中也から聞いたわ、大丈夫じゃったか?まだ痛むじゃろ?」
「すみません、私はもう大丈夫です・・・腕も、大丈夫です、御心配お掛けしました」
中也「今日、顔色悪いぞ・・・そんなんで平気なのかよ」
「大丈夫、佐藤は?」
尾崎「痛ぶっておったが、中々頑丈な男でのう、死にはしない」
コツリ、コツリと靴底を響かせて、辺りには血が溜まっている。佐藤が両手足に手枷と足枷を付けられていた。
肩は震えて、まるで昨日までの威勢が嘘だったかのように弱っていた。私が佐藤に近づいたことで佐藤が顔を上げる。こめかみから血が流れて其の儘顎に流れて床に雫のように垂れ落ちていた。
ガッと佐藤の髪を掴み上げる。すると、痛そうに佐藤は顔を歪めた。
佐藤「っ・・・悪かった・・・・・・A・・・」
「まだ口聞けるんだ、其の名を二度と云うな」
佐藤「お前、なんでっ、ポートマフィア何かに・・・」
「何でもいいだろ」
佐藤「そうか、でも、お前に会えて良かったと思ってる・・・」
「は?なんで?俺の事を又莫迦にする事が出来るからか?」
佐藤「違う・・・」
「じゃあ、なんだ、」
此奴コロコロ話が変わるな、話していて吐き気がしてきた。だが、その目が何れ、涙を浮かべる慈愛の目になってきた。
佐藤「お前に酷いことをしてきたけど・・・お前のこと・・・小学校から好きだった・・・」
「キモイな、男に告白するなんて・・・そろそろその口閉じねぇと、殺すぞ?」
佐藤「嘘じゃない!!、」
後編にて〜飛ばしてもらっても構いません〜→←第46話─空いた穴─
74人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/
作成日時:2021年8月14日 0時