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言い切って、しまったと思った。
今の恋人の前で、昔の恋人の話は地雷だ。
「……そっか、そうやね……Aはモテるもんな」
あからさまに落ち込んでしまった川上に、必死に弁明する。
「いやいや、今好きなのは拓朗やから!」
「ありがとう、でも……前は女子やったんやろ?」
「そうやけど!好きに性別なんて関係ない!」
「っ……でも、俺は女子みたいに柔らかくないし、可愛くないし……」
「それでいいんだよ、拓朗は拓朗のままで。俺は、"川上拓朗"が好きなんやから」
「A……」
優しい温もりに包まれて、川上は目を閉じる。
「ごめんな、大事にするから」
「うん、俺もごめん」
再び頭を撫でられても、抵抗はしなかった。
「好きだよ、拓朗」
「俺も、好き」
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作者名:夏みかん | 作成日時:2020年6月9日 20時