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僕の棺の前で、目を真っ赤に腫らして、頬を一生分程の涙で濡らしたAは、父に話しかけられていた。
「……勉強、仲間です。優秀な息子さんに教えてもらったり、私の得意分野を教えたり、その、特別な仲ではないのですが、」
僕らの関係に名前なんてなかった。
だけど、欲を言えば、魅力的な彼女と恋人になりたかった。
けど、気持ちを伝えたら、この関係は崩れてしまうだろうと確信があった。だけど、君に触れられなくなって思う。
愛してる、と一言言えばよかった。
ダンスパーティーで、チョウを誘ったのは、君は目立つのが嫌いだと思ったから。
……本音を言えば、綺麗に着飾った君を他の人に見せたくなんてなかった。
君は、やはり目立ちたくないようで壁の花になっていて、重たい前髪はいつもより少しだけ、軽くなっていた。でも、そんなことに気づいたのは僕だけだろう。
「綺麗だね」と言ってみたが、「ありがとう」と淡々と返された。社交辞令じゃなかったのに。
「いや、好いていたんでしょう！
でなければ、貴女はそんなにお泣きにならないでしょう？」
父さんの言葉が、僕の魂を代弁する。
そうさ、好いていたとも。この世の誰よりも。
熱心に勉学に励む彼女が好きだった。
誰に何を言われようとも決してめげない。
同じ寮の出身であるニュート・スキャマンダーに憧れ、彼のような偉業を成し遂げるのだと、言い切った彼女が好きだった。
「セ、ドリック、」
掠れた声で不安げに君が、僕を呼ぶ。
いつものように名前を呼んでやりたい。A、と。
時折、心の弱い部分をチラリと見せる彼女に、僕は魔法をかける。髪にそっと口付けを落とし、君を見つめて言うんだ。
大丈夫、君は世界一素敵な女の子だよ、って。
そしたらまた、笑顔を見せてくれる……、
もう、できない。
触れることも、話すことも、何もかも叶わない。
自分のした事に後悔はない。
ただ、君にひと目会いたかった。
優等生の仮面を外して、口付けのひとつ、強引に奪ってやれば良かったのかもしれない。
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フォイの許嫁(プロフ) - どのお話も切な過ぎて泣きそうです.....😭 (4月21日 14時) (
レス) @page22 id: 8a6381d4ef (このIDを非表示/違反報告)
霞(プロフ) - スピカブラックさん» 記載出来ていたつもりが、出来ていなかったようですみません。リクエストにお応えするつもりは今のところありません。遅筆ですし、不定期に気分で書いているので催促はやめていただけると嬉しいです。私の注意不足ですみません💦 (2022年11月14日 13時) (レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - 霞さん» まだですか？ (2022年10月3日 8時) (レス) id: 7ca7b99cb8 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - リクエストでスネイプ先生書いて欲しいです！ (2022年9月21日 14時) (レス) id: 7ca7b99cb8 (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - どのお話も素敵で感動しました。これからも素敵なお話楽しみにしています。 (2022年9月21日 3時) (レス) id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月17日 23時
