終焉のとき あなたへ：Remus Lupin ページ12
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学生時代、ずっと片想いをしていたリーマス・ルーピンが結婚した。結婚なんて一生するはずないと思っていた彼が結婚した。
相手の女性は知らない人だった。
彼を幸せにできる女性がこの世にいた事に安心すると同時に、それが「私ではなかった」ことに虚しさを感じている。
彼は勇猛果敢なグリフィンドールの寮生で、
私は内気でなんの取り柄もないレイブンクローの寮生
接点なんて、そうそう無くて、
魔法薬学の授業で偶然ペアになって、
そこから時の流れに身を任せるまま、彼に惹かれていった。
こちらが心配になるくらい優しくて、気使いのできる人。
温かくて安心する声音。
博識で授業で私が困った時にサッと助けてくれる。
意外にもチョコレートがすき。
ボサっとした髪も可愛らしくて愛おしい。
恋は盲目というけれど、まさにそうだった。
彼の全てが好きだった、。
風の噂で彼が人狼だと聞いた。
それでも良かった。優しい彼は変わらないから。
あの頃抱いていた淡い気持ちが蘇る。
闇の勢力との争いが決着をつけようとしている、この混沌とした間に、場違いに蘇る。
彼は、わたしを覚えているだろうか。
あなたをどうにか救ってあげたくて、
不憫な思いをし続ける人狼を助けたくて、
毎日毎日、魔法省で頭が痛くなるような数の書類と睨めっこし、結局のところあなたに何も出来ていないわたしを。
辛い、という感情はなくなって、遂には苦しさもわからなくなった。徹夜は当たり前。唯一褒められる艶やかな髪も手入れする気が起きなくなった。
あなたが人狼だと知らなければ、
あなたのために、魔法省なんて面倒なところに勤めなかった。
本を愛していたから、きっと
わたしはホグワーツの司書として、
はたまたしがない物書きとして一生を終えるところだった。
こんなに虚しい日々を送ることなどなかった。
矛盾だらけの心。
あなたのために、あなたのために、
結局選択しているのは自分なのに、
全部をリーマス・ルーピンのせいにして、
何も出来ていないくせに、
覚えてもらっているかも定かでないのに
結婚の知らせを聞いた途端に
蓋をしていた淡い気持ちを呼び起こして、
馬鹿みたい。
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フォイの許嫁(プロフ) - どのお話も切な過ぎて泣きそうです.....😭 (4月21日 14時) (
レス) @page22 id: 8a6381d4ef (このIDを非表示/違反報告)
霞(プロフ) - スピカブラックさん» 記載出来ていたつもりが、出来ていなかったようですみません。リクエストにお応えするつもりは今のところありません。遅筆ですし、不定期に気分で書いているので催促はやめていただけると嬉しいです。私の注意不足ですみません💦 (2022年11月14日 13時) (レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - 霞さん» まだですか？ (2022年10月3日 8時) (レス) id: 7ca7b99cb8 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - リクエストでスネイプ先生書いて欲しいです！ (2022年9月21日 14時) (レス) id: 7ca7b99cb8 (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - どのお話も素敵で感動しました。これからも素敵なお話楽しみにしています。 (2022年9月21日 3時) (レス) id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月17日 23時
